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【新エネルギー】

2012年も中国の新エネルギー産業は引き続き堅調 (12/03/28)
2012/4/13
中国【新エネルギー】

 工業情報化部が先日《工業省エネ第12次5ヵ年規画》を公布したが、2012年も新エネルギー産業は引き続き堅調であろう。グリーン建築と建築の省エネ改修が一層進展する。都市の工業省エネも一層加速される。

 工業情報化部は同規画の中で、9大業種の省エネロードマップを明確にしている。特に工業ボイラーとキルンの省エネ改修プロジェクトを9大重点省エネプロジェクトの筆頭に掲げている。工業情報化部省エネ総合利用司の楊鉄生副司長は、「条件を有する地区では小型石炭火力ボイラーに代えてソーラー集熱器を採用することができる」と表明した。

 住宅都市農村建設部も今年、新規建築物に対する再生可能エネルギー応用の義務付けを試験的に展開し、第12次5ヵ年規画期にはグリーン建築の新規建設を11億m2とし、また、5.7億m2の建築に省エネ改修を施すよう努力する。

 ある専門家は、「PM2.5が今年の政府工作報告に記載されたことには、政府の省エネ・排出削減に対する決意が反映されている。各所管部局は省エネ・排出削減対策をより一層ミクロに、より一層縦深レベルにおいて推進することを求められる」と指摘する。2011年下期に国は「全国大型公共建築物省エネ改修重点都市」実験をスタートし、40近くの大中都市を対象としている。

 中国省エネ協会省エネサービス専門委員会の統計によると、各重点都市の向こう2年間における公共建築省エネ改修の面積を400万m2として試算すると、ビジネスチャンスは1都市につき4,000億元に上る。また、太陽熱利用の改修コストを1m2につき100元として試算すると、今年と来年の40の重点都市公共建築省エネ改修において太陽熱利用市場のパイは40億元になる。

 業界の専門家の予想では、太陽光・太陽熱産業は1,000億元クラスのビジネスチャンスを迎えることになる。中国統計局のデータによると、5年連続で工業用エネルギー消費は全国総エネルギー消費の70%以上を占めている。中国の現役の工業用石炭火力発電ボイラーは毎年標準換算で4億トンの石炭を消費し、中国の石炭総消費量の4分の1を占め、そのCO2排出量は全国総排出量の約10%を占める。もし全国の石炭火力のボイラーの半数をソーラーボイラーに代えると、1年間で原炭約2,000万トンを節約し、CO2排出を約4,000万トン減らすことが可能になる。

(工人日報 3月28日)