1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

人員削減と効率化が太陽光発電産業の基調に (12/04/10)
2012/4/16
中国【新エネルギー】

 2011年11月に中国最大の太陽光発電システムメーカーのサンテックが大規模な人員削減を計画しているとの情報が流れた。最近は賽維LDKも勤続3年未満の従業員をすべて解雇するとの情報も漏れており、太陽光発電産業の大規模人員削減の嵐が改めて吹き荒れている。

 中投顧問の新エネルギー産業研究員である沈宏文氏によると、太陽光発電企業の人員削減は産業危機に対応するための止むを得ない自救措置である。賽維LDKの従業員数は25,000人、サンテックも13,000人を下らない。その他の太陽光発電のリーディングカンパニーの従業員数も基本的に1万人以上に上る。これほど膨大な従業員を抱えていれば、企業の人件費支出は上がることはあっても下がることはない。特に中国国内の太陽光発電企業はいずれも労働集約型企業であり、人員削減はコスト引き下げに極めて大きな影響を及ぼす。

 太陽光発電産業が底なしの状況の下で、組織構造を最適化し、経営コストを引き下げ、経営効率を高めることは太陽光発電企業の共通認識になっている。

 中投顧問の研究総監である張硯霖氏によると、ポリシリコンと太陽光発電ユニットの価格が大幅に下落し、全体的に生産能力が需要を上回る市況の下では、生産コストの引き下げと製品価格の押し下げは太陽光発電企業が生き残るための主要な手段になる。人員削減は太陽光発電企業がコストを引き下げる手段の一つであり、危機を乗り切る手段でもある。もし太陽光発電産業の不景気が続けば、人員削減を行う企業もますます増える。

 中投顧問が発表したレポートによると、今後1、2年、太陽光発電産業の低迷は続き、生産能力の過剰によって引き起こされる業界の競争と統廃合はますます熾烈なものになる。大企業であろうが、中小企業であろうが、いずれも厳しい冬の試練に直面している。

 (中国経済網 4月10日)