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【原子力】

国家能源局が原子力発電安全技術の研究開発に本腰 (12/04/25)
2012/4/25
中国【原子力】

 国家能源局は4月23日、設計基準を上回る原子力発電所事故に対応するため、セーフティ技術の研究開発を全面的に始動すると発表した。多様な特殊状況における原子力発電所の安全問題を対象に安全分析研究を進め、安全評価報告まとめて改善意見を提示する。張国宝元国家能源局長によると、中国の運転中の原子力発電所は14基、建設中は27基であり、原子力発電の発展は不可欠の選択肢である。アナリストによると、今回能源局が設計基準超過事故に対するセーフティ技術の研究開発に着手したことは、原子力発電の安全性向上につながり、原子力発電の新規事業の許認可にとっては基礎固めになる。

 原子力発電所の設計基準超過事故に対応するセーフティ技術は、耐震能力の向上、設計基準を超過する地震に対する余裕水準の分析、原子力発電所の重大事故防止並びに緩和の研究及び実験・検証、「非能動緊急電源(高容量蓄エネルギーシステム)並びに高位冷却水源システムの研究開発など複数のプロジェクトに区分される。これらのプロジェクトは主に各種「突発」事故を対象にセーフティ技術の研究開発を進める。例えば、地震に際しての原子炉の安全な停止の確保、余熱排出や燃料貯蔵の安全性に関わるシステム、設備や構造を対象とする耐震能力、設計基準超過の地震に対する余裕の分析評価、発電所の耐震の脆弱部分の研究などであり、設計改良により原子力発電所の耐震能力を高めるとともに、福島原発事故でも露呈した燃料貯蔵施設の安全問題を対象として、重大事故の防止と緩和措置の研究及び実験・検証を展開し、もって事故の影響を軽減し、原子力発電が環境に及ぼす危害を引き下げる。

 (中国電力網 4月25日)