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中国
【石炭】

2015年にはコークス用原料炭が1億トン近く不足 (12/05/16)
2012/5/24
中国【石炭】

 国家能源局は先般《特殊並びに不足石炭類開発利用管理暫定規定》の意見聴取作業を完了した。当面の需要の増加ペースに基づいて試算すると、2015年の中国のコークス用原料炭総需要量は新たに1.8億トン増えるが、主要生産区である山西省の原料炭生産量の増加はわずか0.8億トンに止まると予想され、他の省・自治区の増加分も限られるため、全国で1億トン近くの原料炭が不足することになる。

 各省・自治区の原料炭生産能力建設計画によると、第12次5ヵ年規画期に原料炭生産能力は約1.29億トン増え、2015年には約0.89億トンが稼動する見通しである。しかし、2010年の生産量11.3億トンに比べると、年平均伸び率は2%足らずである。加えて、中国の原料炭資源は過度に採掘されている。世界の原料炭確認埋蔵量の中で中国が13%を占めているが、生産量に占める比率は52%に上る。また、中国の石炭総埋蔵量のうち原料炭は28%であるが、生産量の中では35%も占めている。原料炭資源の過度の開発が深刻である。

 一方、海外の原料炭には逆に供給過剰状況が生じている。シェールガスの開発・応用技術が米国で日増しに成熟するにつれて、シェールガスの利用コストも大幅に下がり、シェールガス発電のコストは今や石炭火力発電と競争できるようになった。米国で長年エネルギー貿易に携わっている関係者によると、シェールガスは石炭よりもクリーンであり、米国の多くの発電所は石炭からガスへの転換を進め、ガス発電所が米国では主流になっている。そのため、米国の石炭企業はやむを得ず国際市場に目を向けるようになったのである。

 (国家石油化工網 5月16日)