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【新エネルギー】

バイオマスエネルギー第12次5ヵ年規画が年末公布へ (12/06/27)
2012/7/5
中国【新エネルギー】

 最近の報道によると、バイオマスエネルギー第12次5ヵ年規画が年末にも公布される。バイオマス発電設備の目標は、2015年1,300万kW、2020年3,000万kWになる。また、バイオエタノール、バイオディーゼルやブリケットの発展も盛り込まれる。

 バイオマス発電設備は2010年末の550万kWから、2015年にはその2.36倍、2020年には5.45倍に増える。第12次5ヵ年規画期末の内訳は、農林バイオマス発電が800万kW、メタン発酵ガス発電が200万kW、ゴミ焼却発電が300万kW。また、第12次5ヵ年規画期のバイオブリケットの省エネ利用量は1,000万トン、バイオエタノール利用量は10万トンに達する。第12次5ヵ年規画期には全国に約300基のバイオマス発電所が建設される。

 種々の制約があるため、穀物・糖・油を原料とする第一世代バイオ燃料の発展ポテンシャルは中国では限界があり、非穀物を利用する第二世代バイオ燃料は中国のバイオ燃料発展の根本的な方向性になる。国家発展改革委員会が最近まとめたレポート「中国再生可能エネルギー大規模化発展研究」によると、中国が非食用穀物・糖類農作物を原料としてエタノールを生産する場合、そのポテンシャルは短中期的に約1,500万トンになる。廃油を原料とするバイオディーゼル生産のポテンシャルは短中期的に約200万トンである。油料林を原料とするバイオディーゼル生産のポテンシャルは中長期的には約数百万トン、セルロース並びに藻類を原料とする先進バイオ燃料生産のポテンシャルは長期的に年間数千万トンに達する。省エネ・環境保護規画とともに、バイオマスエネルギー第12次5ヵ年発展規画は、バイオマス発電、ゴミ焼却発電、バイオエタノール分野の関連企業に利益をもたらす。また、環境保護部は5大電力集団と第12次5ヵ年規画脱硝責任書に調印し、5大電力集団の窒素酸化物排出削減の具体目標と責任を明確化することになる。国務院の《第12次5ヵ年規画省エネ・排出削減総合工作方案》によると、2015年には全国の窒素酸化物排出総量を2,046.2万トンに規制する。2010年の2,273.6万トンからは10%引き下げることになる。

 中国の窒素酸化物排出の半分以上は火力発電所によるものであり、環境保護部が5大電力集団と責任書に調印するのもそのためである。5大電力集団が責任書所定の脱硝目標を達成できない場合、環境保護部は「地域事業許認可制限」を再び発動するなどの罰則を適用する可能性もある。責任書の調印によって。5大電力集団の脱硝プロセスが加速されると、脱硝設備の生産や運営を行っている上場企業にとって利益になる。

 (中華生物質能網 6月27日)