1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

中国のコークス輸出量が再拡大 さらなる規制策が必要 (2007/11/30)
2007/12/3
中国【石炭】

 昨年11月からコークス輸出に5%の関税が課せられるようになり、今年6月1日から暫定税率が15%に引き上げられた。そのため、今年6〜7月期のコークス輸出は著しく減少したが、輸出価格が急上昇する中、8〜9月期のコークス輸出量は再び拡大に転じた。

 海関統計によると、今年第1〜第3四半期のコークス輸出は累計1,173.1万トン、前年同期比9.6%増となり、輸出額は21.5億ドル、前年同期比48%増となった。平均輸出価格は183.2$/t、前年同期に比べ35%の上昇になる。6月のコークス輸出は前月比19.1%減、7月は同25%減となり、平均輸出価格は200$/t以下であったが、8月期以降、輸出価格は急上昇し、8月で223.9$/t、9月には226.7$/tに達した。一方、コークス輸出量は再び拡大し、8月期の輸出量は124.4万トン、前月比27.3%増、9月期は146.8万トン、同18%増に上った。

 国際市場のコークス需要が増加しているため、コークス輸出税の税率引き上げによる企業のコスト増も海外の売り手に転嫁され、中国のコークス輸出価格の持続的上昇を招き、そのことがコークス輸出量の再拡大につながったと見られる。

 全国のコークス生産企業は現在1,400社、生産能力は3億トンに上るが、中小の独立コークス企業が80%以上を占める。これでは環境保護や資源利用効率の向上にとって依然不利である。

 コークス産業に対するマクロコントロールを引き続き強化し、業界の参入基準を引き上げて、組織と配置の高度化を進めなければならない。また、生産労力の総量規制を実施し、供給のバランスを図り、コークス輸出市場の秩序を維持する必要がある。

 (中国能源網 11月30日)