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中国
【新エネルギー】

窮地に陥る中国の太陽光発電産業 生産能力は世界の総需要に匹敵 (12/07/24)
2012/8/2
中国【新エネルギー】

 国家発展改革委員会の張暁強副主任は、太陽光発電は極めて困難な時期に遭遇しており、中国の太陽電池生産能力は年間3,000万kWを超え、世界の実際の需要と殆ど差がないと表明した。張副主任は次のように述べた。

 在来エネルギーは遠くない将来において枯渇問題に直面するのは確実である。また、石炭は環境汚染が大きいため、クリーンで再生可能なエネルギーを開発しなければならない。しかし、再生可能な新エネルギーは新たな困難に直面している。例えば、太陽光発電は、第1に、欧州の太陽光発電に対する補助金の大幅な削減によって市場需要は大きく低下している。さらに比較的大きな影響要因として、米国の急速なシェールガス開発があり、ここ数年、生産量が大幅に増加しただけでなく、価格も在来型天然ガスに比べて非常に安い。

 加えて、国際上の変化がある。米国は中国の太陽光発電製品輸出に「反補助金・反ダンピング」を適用している。苦境に陥った欧州の太陽光発電業界も中国の太陽光発電製品の輸出に対する「反補助金・反ダンピング」適用を提唱している。この数年、再生可能エネルギーやクリーン・エネルギーの発展は大きな見通しが広がっていると考えられてきた。中国は比較的大きな生産能力を有するようになった。例えば、太陽電池の年産能力は3,000万kWを超えており、世界の現在の実需と殆ど差がなくなった。

 世界一のエネルギー消費大国である中国のエネルギー消費構造は、長期的に見ても石炭が70%近くもの極めて大きな比重を占め続けることになる。中国のエネルギー構造の最適化を進めるためには極めて大きな努力を払うことが必要であり、中国自身がクリーンで再生可能なエネルギーを開発する必要性は極めて高い。中国のこの分野のマーケットは長期的に拡大するが、そのことによって中国の太陽光発電産業により一層安定的な需要環境がもたらされる。

 第1に、中国政府の太陽光発電開発目標は大幅に引き上げられてる。2015年には中国の太陽光発電設備容量は累計2,100万kWに達する。従来の計画に比べ大幅に引き上げられている。

 第2に、国際面でも再生可能エネルギー需要がより一層拡大し、中国企業が一定の競争力を有することになる。

 第3に、これまでの再生可能エネルギー発展過程において玉石混交が存在しており、こうした比較的劣った環境の下で、優良企業は競争力向上によって生き残り、一方、粗放型企業は発展が困難になる。

 (中国新聞網 7月24日)