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中国
【新エネルギー】

急速に冷める中国のクリーン・エネルギー投資熱 (12/08/20)
2012/8/27
中国【新エネルギー】

 投中集団の統計によると、2012年上半期の中国クリーン・エネルギー産業が公示した融資案件はわずか3件、融資総額は2,870万ドルであり、前年同期に比べ件数は81%、金額は95%下がった。今年に入ってから、生産能力の過剰、欧州債務危機、米国の反ダンピング・反補助金調査など様々な要因に影響されて、太陽光発電産業の「厳冬」は広がり続けている。2012年第1四半期の各社の財務報告を見ると、米国に上場した太陽光発電企業10社は軒並み赤字であり、中でも筆頭企業の賽維やサンテックは巨額の赤字が発生するとともに負債率が高止まりしている。投資家はソーラー産業に対してますます慎重になっている。

 風力発電分野でも、2011年の上場公司の純利益は30〜70%減少した。その主な原因は、生産能力の過剰と需要の減少によって収益の余地が収縮したことにある。2012年も国内需要は小幅な低下傾向が続き、風力発電上場公司の業績は楽観できない。

 電池及び蓄エネルギー技術分野の企業は2011年に20〜60%の増益となったが、これは主に在来業務の安定成長によるものであり、動力電池事業が増益の原因ではなかった。

 産業全体の低迷傾向の影響で、クリーン・エネルギー企業のIPOの見通しも楽観できない。ソーラー分野では10社のIPOが相次いで暗礁に乗り上げている。

 投中集団の分析によると、当面のクリーン・エネルギー産業の全体的情勢は楽観できない。しかし、世界的なエネルギー不足と環境汚染等の問題が日増しに突出するにつれて、環境保護や簡便性などの優越性を備えるクリーン・エネルギーには依然として長期的な発展の展望が備わっている。今後、プライベート・エクイティ機関は優れた事業の中からより多くの投資チャンスを掘り起こすだろう。

 (中国能源網 8月20日)