1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

中国国内の分散型太陽光発電市場を速やかに始動せよ (12/08/24)
2012/9/3
中国【新エネルギー】

 8月16日、国家能源局の劉副局長は太陽光発電産業発展座談会を開き、席上、分散型発電事業管理弁法と分散型太陽光発電開発を促進する指導意見を策定して、国内の分散型太陽光発電市場を速やかに始動すると表明した。劉副局長は次のように述べた。

 太陽エネルギーや風力など再生可能エネルギーの開発はエネルギー構造を転換する上で重要な措置であり、そのことは世界各国の共通認識であり、世界のエネルギー変革の大きな流れになっている。太陽光発電産業は大きな困難に直面しているが、信念を持ち、力を合わせて難関を乗り切らなければならない。先日公布された再生可能エネルギー発展第12次5ヵ年規画並びに太陽エネルギー専門規画は2015年に太陽光発電設備容量を2,000万kWにする目標を掲げており、太陽光発電所と分散型太陽光発電の2大分野において応用規模を拡大することになる。中国の太陽光発電をめぐる問題を対象に、国家能源局は関係部門とともに関連政策措置の策定、完備に当たっており、太陽光発電産業の健全で持続的な発展を促進するため、次の作業を重点的に展開する。

 (1)財政部や中国気象局とともに太陽エネルギー資源の精査と評価作業を支援し、次の段階における太陽光発電の大規模発展に向けて基礎的なサポートを提供する。
 (2)再生可能エネルギー電力割当制を策定、実施して、再生可能エネルギー電力の需要を制度と政策面から保障する。
 (3)太陽光発電産業指導意見を策定して、産業発展の全面的な協調と推進を図る。
 (4)分散型発電事業管理弁法と分散型太陽光発電開発を促進する指導意見を策定して、国内の分散型太陽光発電市場を速やかに始動する。
 (5)新エネルギーモデル都市とクリーン・エネルギー県の建設と合わせて、一群の太陽光発電モデルプロジェクトを集中的に建設する。
 (6)電力体制改革と制度的革新を引き続き深化し、太陽光発電等の再生可能エネルギーが発展する上で良好な体制的、制度的環境を創出する
 
 今回の会議には太陽光発電企業、メーカーの責任者や再生可能エネルギー学会、中国科学院電工研究所、国家再生可能エネルギーセンター等の専門家が出席した。彼等は、太陽光発電産業は中国が最も国際競争力を有する戦略的新興産業の一つであり、国家戦略のレベルから有効な措置を採って国際貿易摩擦に対応するとともに、国内応用市場を速やかに開拓して、内外市場のバランスの取れた発展を促進することが必要であると表明した。また、国内の大型太陽光発電所の建設や分散型太陽光発電システムの応用をめぐる問題について、西部地区の太陽光発電所の困難な系統連系や太陽光発電電力を受け入れる市場空間に限りがあることを挙げ、分散型利用は太陽光発電開発の主要な方向性であるが、未だに現行の電力体制や価格制度と適合しておらず、巨大な市場ポテンシャルを生かすことが難しいとした。出席者は、国内太陽光発電市場を可及的速やかに始動すること、電力価格補助金など関連支援政策を整えること、特に太陽光発電所の土地利用の面では税の減免など優遇措置を適用すること、再生可能エネルギー電力価格付加補助基金からの給付を速やかに行うことなどで一致した認識を示した。

 (中国能源網 8月24日)