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中国
【石油・天然ガス】

CNPCが雲南で1,000万トンの製油事業を計画 バイオマスエネルギー基地も (2007/12/05)
2007/12/6
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)と雲南省政府は2日、戦略協力で合意に達し、年産1,000万トンの石油化学基地建設を共同で推進することになった。CNPCは今後雲南製油事業の事前研究を展開し、認可を得てから建設を開始することになる。

 雲南省にはこれまで大型石油化学企業がなかったため、石油製品の供給を華南や西北の製油所に頼っていた。しかし、輸送距離が長く、コストが高くつくため、雲南は石油製品供給の末端に位置づけられ、「石油パニック」が発生すると、常に経済発展が阻害されていた。

 CNPCと中国石油化工(SINOPEC)の2大石油大手による「南北分割」原則に従って、CNPCの伝統的な地盤は北方になったが、しかし中央系国有企業の多元化が進んで、南北の境界が曖昧になり、SINOPECが北方で石油資源を模索する一方、CNPCもまた南方の市場に足を踏み入れるようになった。

 CNPCは今後雲南において石油製品パイプラインや販売ネットワーク、エタノールガソリン配送センターの建設を進めるとともに、昆明−大理間のパイプラインを先に建設してから、時機を見て昆明−普洱間及び昆明−曲靖間の石油製品パイプラインを建設することになり、雲南省政府もこれを支援する。

 また、年間輸送能力2,000万トンの中緬石油パイプラインが完成すると、1,000万トンの製油プロジェクトと石油製品販売ネットワークと合わせて、雲南はCNPCが西南地区へと事業を拡大する上で、中核拠点になるだろう。

 CNPCは雲南にバイオマスエネルギー基地を創設することも計画している。雲南省はすでに5,500万元余りをとうじて、エタノールガソリンの原料となるタイワンアブラギリ栽培基地の建設と、タイワンアブラギリのエネルギーへの転換に関する科学研究を進めているが、CNPCも500万元を投じてタイワンアブラギリ栽培基地を建設する。2つの基地で合計50万ムーの規模になるだろう。タイワンアブラギリはエタノールガソリンに加工されてから、最終的にはCNPCのサービスステーションのネットワークを通して販売されることになる。

 この他にも、CNPCと雲南省政府は、雲南省の天然ガスパイプライン網や都市ガス網の建設を共同で進め、都市ガス業務を展開する。

 (上海証券報 12月5日)