国家省エネセンターの関係者は次のように表明した。

　中国の火力発電能力は693GW、1kWh当たり平均エネルギー消費は標準炭換算で331.6kgである。技術のグレードアップと老朽化技術の淘汰によって1kWh当たりの平均エネルギー消費をやや先進的な330kgに下げると、毎年標準炭換算で550万トンのエネルギーを節約することが可能になる。技術をさらに高めてより先進的な293kgとすれば、標準炭で年間1億3,380万トンの省エネになる。省エネの余地は相当大きい。

　また、全国の鉄鋼生産能力は7.5億トンであるが、その中には生産能力3,000万トンの企業集団もあれば、100万トン以下の小企業もあり、小規模鉄鋼工場の占める比率はさらに大きくなる。小規模鉄鋼工場の粗鋼1トン当たりの総合エネルギー消費は標準炭換算で780kgであるが、先進的な工場は650kgである。現在粗鋼1トン当たりの平均エネルギー消費は738.2トンであるが、もしこれを700kgに下げれば、標準炭にして年間2,865万トンの省エネが可能になる。

　製油産業も同様に省エネの余地は極めて大きい。現在中国の製油能力は5億トンを超えている。規模や省エネ技術には差異があるが、産業全体の製油の平均エネルギー消費は石油換算で69kgである。これを65kgに下げると、年間800万トンの省エネが可能になり、最も先進的な63kgにすると、さらに年間約300万トンの省エネになる。

　中国政府は省エネ・排出削減目標を達成する上で「技術省エネ」を重要な方途とすることを明確にしており、「十大重点省エネプロジェクト」の実施や「国家重点省エネ技術普及推進リスト」の公布など様々な措置によって、多数の省エネ新技術の普及と応用を促進している。

　（北極星電力新聞中心 10月9日）