ロシアの天然ガス会社ガスプロムの副会長顧問Alexey Mastepanovは6日、2010年以降に中国へ年間680億m3の天然ガスを輸出する件に関し、ガスプロムは中国石油天然ガス集団(CNPC)の希望価格よりもはるかに高い価格で交渉をまとめるよう努力していると述べた。同氏によると、交渉に時間がかかっているため、中国に天然ガスを輸送することになるロシアのガス田開発にも影響が出ているとのこと。ガスプロムはCNPCとの交渉を天然ガス価格のみに限定せず、中国の天然ガス分野への参入のチャンスを覗っている。Mastepanovは、交渉中の東西2本のパイプラインによる天然ガスの具体的な価格については明らかにしなかった。

　また、ロシアの産業エネルギー省のエネルギー政策局長Vladimir Saenkoは、中国の天然ガス供給状況が改善されているため、中国側の交渉態度は強硬になったと指摘した。Saenkoによると、少なくとも2010年まで、場合によっては2012年までは中国はロシアから天然ガスを輸入する必要がないだろうとの見通しを示した。

　(中国油気管道網 12月10日)