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中国
【新エネルギー】

第18回党大会以降における千億元規模の洋上風力発電市場の行方 (12/11/19)
2012/11/26
中国【新エネルギー】

 「厳冬期」にあった風力発電産業が政策面から暖かい風を迎えつつある。

 洋上風力発電は陸上風力発電に比べ先天的な優位を備え、多くの諸国から重視されるようになり、数多の風力発電企業が期待を寄せている。市場のポテンシャルは巨大である。

 洋上風力発電の発展は今や世界各国の共通認識になっているが、中国も風力発電発展第12次5ヵ年規画において、2020年末には洋上風力発電設備容量を30GWにするとしており、1,000億元の洋上風力発電市場が醸成される。

 《中国風力発電発展報告》の統計によると、2011年末時点で量産されている大出力洋上風力発電設備は華鋭のSL3000だけである。出力は3MW、その他に5MWと6MWの試作機がある。他の風力発電機メーカーは研究開発かもしくは試作の段階に止まっている。華鋭は初の6MW洋上風力発電機の設置を完了するとともに、中央政府予算による「10MW級超大型洋上風力発電機の開発及び実証」プロジェクトが国家能源局から承認された。このプロジェクトは世界初にして最大容量の10MW級超大型洋上風力発電機を建造する。

 再生可能エネルギー第12次5ヵ年規画によると、2020年には水力発電設備容量は4.2億kW、風力発電は2億kW、ソーラーは5,000万kWに達する。この計画に基づき試算すると、第12次5ヵ年規画期末には中国の石炭火力発電のシェアは約60%に下がり、長期的に見ると、2050年には40%に下がる。中国国内の風力発電市場の需要は依然として巨大である。中国の風力発電企業にとっては、風力発電の発展をめぐって系統連系などの問題が依然つきまとうが、チャレンジとともにチャンスも並存する。風力発電企業はチャンスを捉えて、新たな産業の成長材料を掘り起こし、イノベーションを加速して、中国の風力発電発展の耀きを取り戻さなければならない。

 (中国産業研究網 11月19日)