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【石油・天然ガス】

国家能源局が《シェールガス産業政策》の策定を検討 (12/11/22)
2012/11/29
中国【石油・天然ガス】

 11月5日に財政部が《シェールガス開発利用助成政策の策定に関する通達》を公布し、2012〜2015年の助成基準を1m3につき0.4元に確定したが、その後、11月20日には国家能源局がウェブサイトにおいて、関係部門とともに《シェールガス産業政策》の策定を検討中であることを明らかにした。

 《シェールガス産業政策》は目下能源局内部において意見聴取を進めている。同政策には次のいくつかの中核的な内容が含まれる。

  (1) 投資の多元化を奨励し、特に外資に対する適正な開放に重きを置く。つまり、合弁公司の鉱業権保持を認めるとともに、シェールガスを国家外国企業産業投資リストに入れる。対外協力を機敏に展開し、生産物の分与以外に、その他の対外協力モデルについても検討する。

 (2) 探査開発面では土地使用を優先するとともに、事業の投資手続きを簡略化して、投資効率を高める。

  (3) 財政・租税面の支援を拡大する。財政補助金の他にも、高速減価償却など優遇課税措置を適用する。

 (4) シェールガスの利用に当たっては国内を主とする。

 なお、シェールガスはすでに国家外国企業産業投資リストに入っており、シェールガス探査開発等の奨励事業が国内で生産できない設備(設備輸入に付随する技術も含む)を輸入する場合、関税は免除される。輸入にかかる免税はすでに実施されているが、加えて高速減価償却を認めて、企業の納付すべき所得税を減らし、企業の未来の競争力と融資能力を増強する。

 政府がシェールガス産業の発展のために一連の支援策に着手したことは喜ばしいことであるが、シェールガス産業の発展においては次の核心的な問題を解決することが求められる。

 (1) 市場化と公平な競争システムの導入。シェールガス産業の発展過程において国営企業と民営企業を一視同仁に扱うか否かがキーポイントになる。中国石油天然ガス(CNPC)と中国石油化工(SINOPEC)の手中から石油ガスパイプラインを剥奪し、将来民営企業が採掘したシェールガスをどのようにして末端まで輸送するかという問題を解決することが必要である。

 (2) シェールガスの市場化を実現するには市場による価格決定の仕組みが不可欠。売買の当事者双方がどのようにして価格を決めるか、何を基準にするかは、企業の利益に関わる重要なプロセスである。政府は市場価格をオープンにし、価格が完全に市場の需給によって決まるようにし、企業自身が市場リスクを負うようにしなければならない。オープンで公平な市場はシェールガス投資家が要望である。シェールガスはハイリスク産業であり、政府が相応の措置を講じて、企業がリスクを回避し減らすことを助けなければならない。

 (3) 安全性と環境保護問題。シェールガスの開発は環境に影響を及ぼす。主に水圧破砕が地下水汚染の潜在リスクになり、その他にも、大気汚染、土壌汚染、騒音公害や野生動物の棲息地喪失といった問題もある。こうした問題については、シェールガス開発企業に対し、環境保護条件と監督措置を設けて制約を加えることが必要である。所要の立法と監督管理の方法を制定しなければならない。

 (中国能源網 11月22日)