1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

山東能源集団が埋蔵量40億トンの豪炭田を買収 (12/12/24)
2012/12/28
中国【石炭】

 山東能源集団からの情報によると、同社はオーストラリアのロックランド社の全資本を買収した。山東能源集団は埋蔵量71億トンのカナダ・レッドディアリバー炭鉱獲得に続き、またも海外M&Aに大きな歩みを進めたことになる。

 山東能源集団は「走出去」(対外進出)に軸足を置き、国際・国内いずれにも雄飛している。国内では西部に進出して西部エネルギー基地を建設する一方、国外にあっては、資源を掌握して、グローバルにエネルギー配置を進めている。

 山東能源集団は先般カナダへの進出に成功し、面積150平方キロ、71億トンの原料炭埋蔵量を有するレッドディアリバー炭田を獲得した。但し、海外開発は必ずしも順風満帆ではない。「面積が大きく、価格も望ましい大型炭田のほとんどは国際エネルギーメジャーによって分割され尽くしており、残りの資源を統合しようとすれば、複雑な状況に直面する」と山東能源集団戦略企画部の幹部は言う。所在国の政治経済状況、法規や市場動向は新参者の中国エネルギー企業にとって手強い。そのため、山東能源集団は海外開発の立地選択には慎重の上にも慎重を期し、「開発環境と資源条件ともに優れる」ことを基準として、対象を厳選するようにしている。中でもロックランド社の環境と条件は抜きんでている。オーストラリアのブリスベーンに本社を置くロックランド社は資本金7,490万豪ドルの上場企業であり、本業は石炭探査である。オーストラリアの政局は安定し、法制度も健全で、市場化のレベルも高く、開発環境は優越している。ロックランド社オーストラリアに豊かな鉱産資源を擁しており、中でもクイーンズランド州Bowen盆地所在の3つの鉱区は総面積917.89平方キロ、硫黄とリンの成分が低く選炭回収率の高い原料炭を産出し、資源埋蔵量は18億トン以上、想定埋蔵量は40億トン以上に上る。鉱区は自動車道路に隣接し、鉄道の積み出し駅からの距離は40キロ足らず、港湾までは最短190キロと、輸送には極めて便利である。開発条件は相対的に成熟し、またとない海外開発の好適地である。それゆえ、山東能源集団は今年3月にロックランド社買収計画に着手し、今年9月には多くの競争相手を破ってロックランドの全株買収に成功した。すでに買収・移管作業も終わり、ロックランド社は山東能源集団の全額出資子会社となった。

 同炭鉱は2015年には年産200万トンの能力を備え、2020年には原料炭年産2,000万トンの鉱区を完成させ、2025年には同5,000万トンの鉱区を完成させる計画である。

 (中国煤炭新聞網 12月24日)