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中国
【石炭】

米国からの石炭輸入が倍増 (13/01/21)
2013/1/25
中国【石炭】

 近年、中国の石炭輸入量が再三記録を更新している。2012年の石炭輸入において、米国の輸入が好材料であったことは間違いない。2012年1〜12月に中国が米国から輸入した石炭は904.4万トンに達した。前年同期の輸入量の2倍になる。

 米国からの石炭輸入は、量的にはインドネシアやオーストラリアには及ばないものの、伸び率では最も突出している。2012年1〜11月の米国からの輸入量904.4万トンは2011年同期に比べ101.33%もの大幅な増加になる。

 「我的鉄鋼」研究センターの徐衛衛研究員によると、オバマ政権発足後、天然ガスとシェールガスの利用が広がった一方、米国国内の石炭消費が徐々に縮小し、大量に輸出することが主張されるようになった。

 昨年11月に米国エネルギー情報局が発表したエネルギー短期見通しによると、シェールガスが石炭の市場シェアを圧縮させ、そのため米国国内の石炭消費は減退した。2012年の米国の石炭生産量は1993年以来の過去最低を記録するかもしれない。石炭は1988年に米国の電力の60%を提供していたが、近年発生した「シェールガス革命」によって発電量に占める石炭の比率は低下を続けている。2010年には45%であったのが、2011年には42%に下がった。米国エネルギー情報局の発表では、米国の石炭火力発電の比率は今後も引き続き低下し、2040年には35%にまで下がるかもしれない。

 米国の石炭生産企業は、国内石炭市場の不振を受けて、国際市場に目を向け、大量輸出を推進せざるを得ない。欧州の石炭需要が下がる中で、アジア、特に中国が米国石炭の市場として最良の選択になる。徐衛衛研究員は、中国が米国から輸入する石炭は今後とも比較的高い伸び率を維持すると指摘する。

 (国際煤炭網 1月21日)