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【新エネルギー】

雲南省がバイオディーゼルの新たな地方標準を制定 全国推進によってスモッグ軽減も (13/02/04)
2013/2/9
中国【新エネルギー】

 雲南省は地方標準の《バイオディーゼル配合燃料(B10)》と《バイオディーゼル配合燃料(B20)》を制定し、今年7月1日から実施する。

 雲南省最大のバイオディーゼルメーカーである雲南盈鼎生物能源公司の張副社長によると、この標準は現行の国家標準(B5)よりも倍以上高い規格であり、もしこの標準が全国で推進されれば、大部分の都市でスモッグを軽減できるかもしれないと表明した。

 バイオディーゼルを石油系ディーゼルと比べると、粒子物の排出は石油系ディーゼルの20%、一酸化炭素と二酸化炭素の排出量はわずか10%である。バイオディーゼルの配合によって硫黄含有濃度を500PPMから5PPmに下げることが出来る。「米国の実験ではPM2.5を47%カットできることが分かった」と張副社長は言う。

 但し、バイオディーゼルの普及は決して順風満帆には行かない。中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)と中国石油化工(SINOPEC)がバイオディーゼルの販売を拒否していた大きな理由に、雲南には未だバイオディーゼルの配合標準がなかったことがある。張副社長によると、「以前は地方標準がないため、バイオディーゼルの幅広い利用が限られていた。また、バイオディーゼル産業は玉石混交であり、無秩序な生産と使用が進められた。企業によって採用する原料や製法が異なり、製品の性能にも大きな差があった。これは雲南のバイオディーゼル産業の技術と市場の発展にとって極めて具合が悪い」とのこと。

 張副社長は、今回新たに地方標準が制定されたことで、市場におけるバイオディーゼルの普及が大いに推進され、新エネルギーの利用を模索する上で大きな効果を上げるとの見方を示した。

(中国新聞網 2月4日)