中国石油化工(SINOPEC)の傅成玉会長は1月31日、製油企業はスモッグに対して直接責任の一端を負うとしつつも、スモッグの原因は製油企業の石油製品の品質が基準に達していないことではなく、中国の標準が緩いことにあると指摘し、注目を集めた。

　北京盈科法律事務所の趙京慰弁護士によると、自動車用ガソリン国家標準の制定過程において、主な起草担当機関は正に中国石油化工股フェン有限公司(Sinopec Corp.)の石油化工科学研究院である。中国の標準化法実施条例第19条は、「国家標準、業界標準並びに地方標準の制定部門はユーザー、生産企業、業界団体、科学技術研究機関、学術団体及び関係部門の専門家からなる標準化技術委員会を組織して、標準の起草に参加するとともに標準案の技術審査作業に参加する責務を負う」と規定している。しかしながら、趙京慰弁護士によると、自動車用ガソリン国家標準の制定に当たった全国石油製品・潤滑剤標準化技術委員会の委員37名のうち石油化学産業畑の委員が26名を占めており、社会各界の声は根本的に反映されていない。

　趙京慰弁護士は、スモッグが異常なまでに深刻化する中で、政府関係部門は環境監督管理部門、学術界や医学界などの意見を十分聴取し、改めて自動車ガソリン国家標準に対する実証と修正に速やかに着手しなければならないと指摘した。

　（法制日報 2月5日）