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【石油・天然ガス】

ロシア、東シベリア−太平洋石油パイプライン送油費引き下げを検討 (2007/12/13)
2007/12/13
中国【石油・天然ガス】

 ロシア紙「コメルサント」12月12日付報道によると、ロシア産業エネルギー省は、石油パイプライン会社トランスネフチと連邦物価局による合同チームを設け、トランスネフチの新たな送油費算定率を策定するよう計画している。産業エネルギー相フリステンコが明らかにした。これにより、トランスネフチはシベリア−太平洋石油パイプラインの建設投資を速やかに回収出来るとともに、シベリアの石油が東西いずれの方向へ輸出されても収益のバランスを取ることが出来るようになる。

 フリステンコは、半年後までに送油費算定率を打ち出し、現行の費用基準から新しい算定率に改めるとしている。送油費用は従来、送油費と具体的なルートを連動させて算出していたが、新しい算定方法はトランスネフチのあらゆる輸送ネットワークに適用され、輸送費は距離の違いによって異なることになる。

 現行の算定基準に基づく東シベリア−太平洋石油パイプライン全行程の予想送油費は、2006年初頭の時点で38.8$/tであったが、2007年夏に元経済貿易相グレフが50$/tに引き上げる可能性を示唆したため、シベリアの石油の東シベリア−太平洋石油パイプライン経由の輸出コストは西に向かうルート(西シベリア−ノヴォロシスク間は30$/t)に比べ著しく高くなると予想されていた。

 しかし、政府の今回の動きは各石油会社の収益のバランスを取り、東シベリア−太平洋石油パイプラインを使用しない会社も含むすべての石油会社に対して、このパイプラインの建設費の負担を強いるのが狙いであり、フリステンコは一部ルートの送油費によって別のルートを補助するとしている。

なお、東シベリア−太平洋石油パイプラインによって将来年間2,500万トンの石油を供給するロスネフチは、新たな送油費算定率の最大の受益者になるだろう。

 (商務部ウェブサイト 12月13日)