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【石油・天然ガス】

天然ガス価格改革が加速 発展改革委員会は3年中に価格引き上げ完了を計画 (13/02/22)
2013/3/5
中国【石油・天然ガス】

 消息筋によると、国家発展改革委員会が今年の価格対策の中で最も重点を置いているのは天然ガス価格改革であり、3年間かけて天然ガス価格の引き上げを完了する計画である。

 現在、多くの地方が天然ガス価格引き上げの準備を進めている。浙江省は3月か4月に天然ガスシティゲート価格が引き上げられると、計画量内の天然ガス価格を0.2〜0.3元/m3、計画量外を0.5〜0.7元/m3引き上げる見通しである。江蘇省など一部の省・市も天然ガス末端販売価格の引き上げを検討しており、値上げ幅は最高で0.7元/m3になる。北京燃気集団は今年中に天然ガスシティゲート価格を引き上げるよう検討しており、天然ガス井戸元価格も0.2〜0.3元/m3上がる公算である。長春燃気は2月8日、長春の民生用ガス料金調整について公聴会を2月25日に開くと発表している。民生用天然ガス料金を2元/m3から2.8元/m3に、人工ガスを1.5元/m3から2元/m3に改訂する計画である。

 今年1月中旬に開かれた全国物価局長工作会議は、価格改革を深化させる過程において「4つの堅持」を適切に実行しなければならないと提唱した。トップレベルデザインと末端の模索を結び付けること、「模擬市場」による価格決定、基本的なものとそうでないものを区分すること、ストックとインクリメントを区分することの4つである。また、同会議は2013年の価格対策については次の6つの対策を重点的に進めることを打ち出した。ずなわち、市場化改革の方向性を堅持すること、石油製品・天然ガス・鉄道貨物輸送・医薬品等の分野に重点を置くこと、全体方案・ロードマップ・時間表を策定すること、価格改革を掘り下げて推進すること、価格の梃子としての作用を発揮させること、差別化価格政策を実施してエネルギー・資源の不合理な消費を抑制し省エネ・排出削減と構造調整を促進することである。

 先般公布された《エネルギー発展第12次5ヵ年規画》もまた、エネルギー価格メカニズムを完備すること、天然ガス価格改革を掘り下げて推進すること、広東省と広西自治区の価格改革実験を基礎として資源の不足程度と市場の需給関係を反映する天然ガス価格形成メカニズムを確立すること、天然ガス価格と代替可能エネルギーの価格比較関係を徐々に合理的なものにすること、上流・下流の合理的な価格伝達メカニズムを確立すること、天然ガスの季節的差別価格や供給中断特約価格などの差別的価格政策の推進を検討すること、シェールガス出荷価格に市場価格を適用することを求めている。

 国家発展改革委員会は2011年12月26日、広東省と広西自治区において天然ガス価格形成メカニズム改革実験を開始した。「コスト加算」を主とする天然ガス価格決定方法を「市場ネットバックバリュー」法による価格決定に改めて、市場の需給関係と資源の不足程度を反映する動態的な調整メカニズムの確立を模索するものであり、「模擬市場」による価格決定メカニズムである。

 (西安晩報 2月22日)