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【省エネ・環境】

中国初の生態系総生産(GEP)メカニズムが内蒙古クブチ砂漠で実施 (13/02/25)
2013/3/7
中国【省エネ・環境】

 中国共産党第18回大会は資源、環境、エコロジーを経済社会発展評価体系に盛り込むことを明確に打ち出したが、2月25日、中国初の生態系総生産(Gross Ecosystem Product)体系が内蒙古クブチ砂漠で実施された。

 IUCN(国際自然保護連合)が提唱したGEPは国内総生産(GDP)と対応して生態系の良好性を衡量できる統計・評価体系を確立することを旨とする。森林、砂漠、湿地等の生態系や農地、牧場、水産養殖場など人工生態系の生産高を試算することによって、生態系の状況を衡量する。

 北京大学環境学院の黄芸教授によると、GDPという単一の試算システムでは生体環境の赤字や経済の虚妄の繁栄を計ることができず、長期サイクルを要する生態系建設や環境復元事業にとっては不利である。

 黄教授の研究チームがクブチ砂漠管理区の調査で分かったのは、GDP試算体系を援用すると、億利資源集団の20年余りの同管理区における累積投資100億元超は割の合わない投資になるが、エコロジーの視点から科学的に計量評価を行うと、クブチ砂漠の生態系サービス価値は20年余り前のマイナス成長から今では300億元になったということである。

 IUCNのZhang Xinsheng(章新勝)会長によると、中国初のGEP試算プロジェクトは生態良好性試算体系の科学性と実施可能性について検査と衡量を行う上で有用であり、次の段階において国民経済統計及び試算体系と連動させるための下地作りになる。

 (証券時報網 2月25日)