通関統計によると、2012年の中国の石炭輸入は2.89億トン、前年同期比29.8％増となり、輸入額は287億ドル、20.2％増となった。平均輸入価格はトン当たり99.5ドルで、7.4％下がった。

　2012年の中国の石炭輸入の主な特徴は次のようになる。

　（1）12月の石炭輸入量は過去最高を記録し、輸入価格は底入れした。同月の石炭輸入は3,511万トン、前年同月比31％増加した。同月の平均輸入価格はトン88.2ドル、前年同月比19.5％下落したが、前月比では5.7％上昇した。

　（2）一般貿易方式による輸入が主流になった。2012年における一般貿易方式による石炭輸入は2.55億トンで、34.1％増、同年の石炭総輸入量の88.1％を占めた。平均価格はトン100.7ドルで、前年比7.2％下がった。その他の貿易方式による輸入は3,385万トン、前年比4.5％増となり、全体の11.9％を占めた。平均価格はトン90.7ドルで、前年比10.8％下落した。

　（3）主要輸入先はASEANとオーストラリアであった。2012年のASEANからの輸入量は1.39億トン、前年比9.9％増で、全体の48.3％を占め、中国の最大輸入先となった。平均価格はトン78.6ドルで、前年比10.9％下がった。オーストラリアからの輸入は5,946万トン、前年比82.6％増え、20.6％を占めた。平均価格はトン130ドルで、17.8％下がった。ASEANとオーストラリアからの合計輸入量は総輸入量の68.9％を占めた。

　（4）私営企業の輸入が最も大きかった。私営企業による輸入は1.41億トン、前年比18％増え、全体の48.8％を占めた。平均価格はトン94.2ドルで、4.8％下がった。国有企業の輸入は1.17億トン、前年比46％増加し、全体の40.7％を占めた。平均価格はトン103.7ドルで、前年比11.4％の下落。

　（5）輸入量上位5省は、広東、北京、山東、内蒙古、福建の順であった。広東の石炭輸入量は6,765万トン、前年比4.4％増で、全体の23.4％を占め、平均価格はトン85.6ドル、前年比10.6％の下落となった。北京の石炭輸入量は5,337万トン、前年比68.3％増で、全体の18.5％を占め、平均価格はトン97.1ドル、前年比9.7％の下落となった。山東省の輸入量は2,845万トン、前年比56.6％増、内蒙古は2,211万トン、1,839％増、福建は2,078万トン、23％増。上位5省・自治区・直轄市の輸入量合計は同年の総輸入量の66.7％を占めた。

　（6）一般炭の輸入が中心であった。2012年の中国の一般炭輸入量は1.01億トン、前年比83.8％増加し、全体の35％を占めた。平均価格はトン103.7ドルで、前年比11.7％下落した。褐炭の輸入は5,421万トン、前年比35.1％増加し、全体の18.8％を占めた。平均価格はトン62.9ドルで、15.7％下落した。原料炭の輸入は5,335万トン、前年比20％増となり、全体の18.6％を占めた。平均価格はトン142.7ドルで、前年比4.6％下落した。一般炭・褐炭・原料炭の輸入量合計は同年の石炭総輸入量の72.4％を占めた。

　（中商情報網 3月13日）