1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中露天然ガスパイプライン東ルートに打開的な進展 (13/03/21)
2013/3/28
中国【石油・天然ガス】

 外交部の程国平副部長は3月20日、中露両国がロシアから中国への原油供給の拡大と天然ガスパイプライン東ルートの敷設をめぐって原則的合意に達したことを明らかにした。習近平国家主席のロシア訪問中に両国元首の立会の下に合意文書が調印される見通しである。

 中露原油パイプラインは2011年に稼動したが、原油貿易のさらなる拡大が実現するとともに、10年余りの交渉を経てもなお成果がなかった中露天然ガスパイプラインが東ルートをめぐって打開的な進展を遂げたことになる。

 これらのエネルギープロジェクトの資金源について、3月20日付ロシア新聞によると、ロシア天然ガス会社Gazpromのヴィクトル・ズプコフ会長は、同社が中国側と、中露ガスパイプラインの融資と建設を共同で行う可能性について討議していることを明らかにした。

 中露は2006年に東西両ルートから2本の天然ガスパイプラインを建設することになり、Gazpromと中国石油天然ガス集団(CNPC)が協力覚書に調印した。西ルートは西シベリアの天然ガスを中国の新疆へ輸送し、東ルートはロシア極東地区から中国東北地区に輸送する計画である。

 中露エネルギー協力委員会の双方の議長が2月に会談した際、両国政府は企業が中露ガスパイプライン東ルートによる天然ガス供給で交渉を進めることを支持すると表明した。東ルートから中国へのガス供給量は年間380億m3に確定している。また、東ルートのLNGプロジェクト及び西ルートからのガス供給についても引き続き研究と論証を進めることになった。

 Gazpromのミレル総裁は今年1月、西ルートからの対中ガス供給で残る問題は価格だけであるとしたが、昨年12月には「東ルートからのガス輸送量を拡大する可能性を排除しない」とも表明していた。

 (上海証券報 3月21日)