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【石油・天然ガス】

中露天然ガス交渉はほぼ妥協なるも価格問題では未だ合意ならず (13/03/26)
2013/4/7
中国【石油・天然ガス】

 Gazpromと中国石油天然ガス集団(CNPC)は合意に達し、2018年からロシアが中国へ380億m3の天然ガスを輸出し、ガス供給源は、欧州向けに供給している西シベリアではなく、東シベリア油田に限ることになった。

 両社はすでにMOUに調印しており、Gazpromは西シベリアの中核油田から欧州向けと中国向けをともに供給することは断念したが、これにより価格情勢が好転すれば東か西かいずれに輸送するか選択の余地を残した。

 新たに合意されたガス供給量は旧来の計画の年間680億m3を下回る。また当初の合意において構想されていたのは、中国と東シベリアの未開発の新油田を結ぶパイプラインを構築して、東西シベリア地区から同時に中国へガスを輸送するというものであった。

 しかし、たとえ年間380億m3の供給量であっても、中国はGazpromにとって最大の顧客になり、昨年380億m3のロシアガスを輸入したドイツを超えている。

 今回のMOUでも依然として価格問題をめぐる合意は得られていない。両社は年末までに合意文書に調印することを約束したが、価格をめぐって譲歩があったという兆しは未だ見られない。

 アナリストの指摘によると、両社が最終的に価格で合意するチャンスは瞬く間に消失する可能性もある。なぜなら、中国にとって供給面の選択肢が急速に増えており、中国はこの点を利用して、多方面との契約によって今後数十年の天然ガス需要を賄おうとするからである。

(ロイター 3月26日)