1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

EUの関税によってPV市場の成長減速が懸念 (13/05/24)
2013/5/28
中国【新エネルギー】

 EUは6月6日に中国のPV企業に対する反補助金関税の細目を発表する計画である。関税率は30%から最高67.9%に引き上げられ、平均でも47.6%に達する。反ダンピング関税は8月に発表される。EUは2013年末にダブルアンチ案件の最終裁決結果を発表することになる。

 Digitimesの研究によると、中国企業に対する懲罰的な関税によって台湾の一部企業が利益を得ることになるが、欧州ソーラー市場は廉価な製品がなくなるため、成長が減速するだろう。

 中国企業にとって、輸出市場の急激な悪化は在庫の急上昇をもたらすことになる。中国企業の受注は一時的に他のアジア企業に奪われるであろうが、長期的に見て、コスト関係や他の国も反ダンピング調査を提起する可能性を考えると、中国企業にとっては加工製造を他の国に移転することが最良の解決方法になるだろう。

 中国政府も米欧韓のポリシリコンメーカーに対して反ダンピング・反補助金調査を進めているところである。EUが懲罰的関税を発表することになれば、中国も対抗措置を取る公算である。そのためポリシリコン価格に変動が生じるに違いない。

 2012年に米国が中国の太陽電池にダブルアンチ関税を課税して以来、ソーラー貿易戦争が続いている。しかしながら、欧州市場は中国が生産するPVモジュールの50%を輸入しており、EUのダブルアンチ関税は中国のPV企業により一層深刻な影響を及ぼすだろう。

 (中国能源網 5月24日)