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中国
【石炭】

中国の輸入炭の中で米国炭の比率が大幅に上昇する可能性はない (13/06/25)
2013/7/5
中国【石炭】

 多数の石炭産業関係者によると、中国の輸入する石炭の中で米国炭の比率が大幅に上昇する可能性はない。これまで業界は、シェールガス開発により価格が急落した米国炭が中国石炭市場を直撃することを憂慮していた。

 米国の石炭井戸元価格は廉価なシェールガスの衝撃を受けてトン当たり平均10ドルに下がった。米国の炭鉱は西部に集中しているが、石炭港は東海岸に集中している。米国中西部から東部の港湾までの輸送費はトン当たり30〜40ドル、そこからさらに中国の港湾までの輸送費は20〜30ドルになる。つまり、総合的に見て米国炭は中国へ輸出すると、中国国内炭に比べて最早価格面の顕著な優位を失う。実際、米国KX Energyの提示価格によると、6,500キロカロリー一般炭の中国港湾までのCIF価格はトン当たり760元になり、国内炭よりも優位にあるわけでは決してない。

 米国とコロンビアの石炭を扱う貿易会社の李社長によると、同社の米国炭輸入量は4月期から下がり始め、わずか1隻に止まった。5月も状況は芳しくない。

 海関総署の統計によると、1〜4月に中国が輸入した米国炭は合計263万トン、昨年同期の210万トンに比べ53万トン、25%増えたが、中国の石炭総輸入量1.1億トンの中では極めて小さな比率でしかない。中国の石炭輸入先は依然としてインドネシアとオーストラリアが主である。石炭の専門家である李廷氏によると、米国炭の輸入量は短期的には比較的大きく増えたものの、米国炭の価格上の優位は最早明瞭ではなく、全体の輸入量に占める米国炭の比率が大幅に上昇することはないと予想される。

 (sxcoal.com 6月25日)