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【新エネルギー】

中国がEUにPVモジュール輸出総量を年間10GW以下にすることを提案 (13/07/05)
2013/7/11
中国【新エネルギー】

 中国国家発展改革委員会エネルギー研究所の王斯成研究員は、中国とEUの「ダブルアンチ(反ダンピング・反補助金)」問題をめぐる協議において、中国側が毎年のEU向けPVモジュール輸出総量を10GW以下にするとともに、2050年の中国のPV設置目標を引き上げることを提案した。「現在中国のPV年産量は約20GWであり、上述の案はPV年産量の半分を中国国内で消化することを意味する。もしこれが合意されれば、国内市場に恩恵が及ぶ」と王斯成氏は言う。

 また、中国側はEUへ輸出するPVモジュールに対し10GW以下は課税しないかもしくは小額課税とし、10GWを超える部分については規定通り課税することを提案した。また、PVモジュールの販売価格を0.5ユーロ/Wにするとした。

 欧州委員会は6月初頭に中国PV製品に対する反ダンピング調査の裁決結果を発表し、6月6日〜8月6日に中国PV製品に対して11.8%の臨時反ダンピング税を課税することを決定した。欧州委員会は、課税の目的は中国と和解に達することにあるとし、もし8月6日までに合意による解決が出来なければ、関税を平均47.6%まで引き上げるとしている。

 王斯成氏によると、発展改革委員会エネルギー研究所は目下関係政府部門と合同で太陽光発電産業中長期発展規画(2020〜2050年)を策定中であり、2020年の中国のPV設置量を1億kWとし、さらに2050年には10億kWもしくはそれ以上とする素案を打ち出している。なお、中国工程院が以前発表した《中国エネルギー中長期(2030年・2050年)発展戦略研究》は、2050年の電力設備容量を30億kWとし、うちPV設備を3億kWとすることを提唱していた。

 EUの中国PV製品に対する「ダブルアンチ」に対応するため、国務院は太陽光発電産業の発展を対象とする措置を次々と打ち出した。業界は太陽光発電産業細則を心待ちにしており、特に発展改革委員会のPV補助金政策を実施に移し、有効な政策によって産業の現状を改善して、国内の太陽光発電市場を速やかに確立し、PV企業のために国内需要を生み出すことを期待している。
 
 (ロイター 7月5日)