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中国
【石油・天然ガス】

2013年上半期の中国の天然ガス輸入動向分析 (13/07/24)
2013/8/1
中国【石油・天然ガス】

 中国の天然ガス輸入はパイプラインガスが53%、LNGが47%とほぼ匹敵している。

 価格を見ると、中東と北アフリカからのLNG輸入価格が、オーストラリア、マレーシア、インドネシアからの輸入価格を大きく上回っているが、いずれも価格上昇傾向にある。中国は天然ガス消費大国であるが、人民元の国際化が未だ進んでいないことなどもあって、天然ガス価格交渉では受動的立場に立たされる。中国が国際市場で支払うエネルギー価格は米国や欧州よりもはるかに高い。高すぎるエネルギー価格が中国の経済発展のコストを増やすとともに、関連する化学工業製品の競争力を下げていることは間違いない。

 こうした状況を逆転させるのが短期的に難しいことや、パイプラインガスがLNG価格よりも相対的に低いことを考えると、中緬天然ガスパイプラインや中露天然ガスパイプラインの戦略的意義はますます重要になる。

 加えて、もしパキスタンが米国の妨害を打破してイランとの天然ガスパイプラインを完成させるとともにこのパイプラインを中国のカシュガルに延長することになれば、中国のエネルギーセキュリティと国益はますます高まる。但し、パイプラインガス価格をいかにして抑えるかが中国政府にとって難題であり、例えば中露天然ガスパイプラインの価格をめぐる隔たりは依然として解決されていない。

 発展改革委員会の最新統計によると、中国の今年上半期の天然ガス対外依存度はほぼ30%になった。対外依存度と天然ガス価格はともに上昇の勢いを呈しており、中国の経済発展にとって不利である。そのため、中国国内のシェールガスや炭層ガスの開発を強化することが迫られている。

 (中国能源網 7月24日)