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【エネルギー全般・政治経済】

中国が石炭消費総量規制を展開か (13/08/28)
2013/9/9
中国【エネルギー全般・政治経済】

 8月27日に国家発展改革委員会から得た情報によると、中国は北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタ及び山東省都市群において石炭消費総量規制実験を展開し、微小粒子物(PM2.5)管理を強化して、主要汚染物の排出削減を図る。これは発展改革委員会が今年の省エネ・排出削減目標達成確保のために打ち出した11項目の措置のうちの一つになる。

 発展改革委員会の幹部によると、今年以降、中国のエネルギー消費強度の低下ペースが鈍化し、汚染物排出量の増加圧力が大きくなっている。また、第12ヵ年計画目標を達成するためには後半3年において単位GDP当たりの年平均エネルギー消費を3.84%引き下げる必要がある。前半2年間に比べると年間の引き下げ幅は1.03ポイント高くなり、省エネ・排出削減の見通しには依然厳しいものがある。今年の単位GDP当たりエネルギー消費引き下げ目標は3.7%以上になる。

 発展改革委員会が提唱する11項目の措置とは、省エネ・排出削減目標責任制度の強化、産業構造の調整と最適化、重点プロジェクトの速やかな実施、重点分野の省エネ推進、主要汚染物排出削減の推進、循環経済の発展、省エネ・排出削減技術並びに製品の開発と普及、省エネ・排出削減のための経済政策の完備、省エネ・排出削減の市場化メカニズムの推進、省エネ・排出削減に対する監督管理の強化、省エネ・排出削減全民行動が盛り込まれている。前出の幹部によると、これら11項目の措置は国務院の同意を経て、発展改革委員会、環境保護部、国家能源局などの関係部門により分担される。

 工業情報化部や国家能源局等の部門は老朽化生産能力の淘汰を担当する。発展改革委員会は生産能力過剰ギャップ対策と結び付ける形で進めるよう求めており、鉄鋼、セメント、アルミ、ガラスなど設備過剰が深刻な産業に重点を置いて、任務を企業に分担させ、企業リストを公示して監督検査を強化し、公示対象になった設備(生産ライン)は今年9月末までに停止し、12月末までに解体する。

 そのため、中国は今年、火力発電の老朽化生産能力を200万kW以上淘汰し、銑鉄生産能力263万トン、製鋼781万トン、セメント7,345万トン、アルミ27.3万トン、石炭4,000万トン、コークス1,405万トンを淘汰することになる。

 発展改革委員会はさらに、省エネ・排出削減のための経済政策の完備、石油製品や天然ガスの価格形成の仕組みに対する調整と完備、差別電力価格、懲罰的電力価格、脱硫電力価格並びに脱硝電力価格の厳正な適用、民生用累進電力価格、水道累進価格、ガス累進価格の実施及び非民生用水の定量超過分に対する累進追加価格の実施を求めている。また、発展改革委員会は差別的な汚染排出費徴収政策、汚水・排気ガス中の主要汚染物並びに重金属汚染物排出費徴収基準の引き上げ、ゴミ処理費徴収方式の改革や汚染物排出権取引価格管理規定の制定も求めている。地表水と地下水の水資源費徴収基準も適切に調整し、計画や定量を超過した場合の累進取水費制度も実施に移すことになる。

 (中国網 8月28日)