1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

中国最大の600kW潮流エネルギー発電所が稼動 (13/09/05)
2013/9/13
中国【新エネルギー】

 中国の独自開発による設備容量国内最大の潮流エネルギー発電所が舟山市岱山県亀山水道において運転を開始した。舟山の大規模な潮流エネルギー利用が重要な一歩を踏み出したことになる。

 この発電所は海上に浮かぶ船のような形状であり、潮流によって大きな水車を回し発電を行う。設備容量は600kW、年間発電量は65万kWh以上になり、600世帯の家庭用電力を賄うことが出来る。

 「現在行われている潮汐エネルギー発電所に比べると、潮流エネルギー発電はより安定性に優れ、12級の台風にも耐えることが出来る。しかも、潮流エネルギーは汚染のない再生可能エネルギーだ」と、同事業の技術責任者であるハルビン工程大学船舶工学学院の張亮教授は述べ、「ブイ型の発電所に設計したのは海洋環境への危害を減らすためだ」と指摘する。また、岱山潮流エネルギー発電事業の耿忠林高級工程師は次のように説明する。固定式発電機の杭を海底に打ち込むことは海底にダムを造ってさえぎることと同じになり、大きな海洋破壊をもたらす。舟山群島には相当大きな潮流エネルギー資源があり、開発利用が可能な潮流エネルギーは全国の50%以上を占める。亀山水道の潮流エネルギーを設備容量に換算すると、理論上は長江三峡発電所3.9個分に相当するが、現在利用されているのは氷山の一角に過ぎない。

 現在、岱山では4件の国家級潮流エネルギー研究プロジェクトが実施されている。「600kWだけでなく、次は1,000kWクラスになる」と耿忠林氏は言う。これらの事業は年内には商業運転に入る見込みであり、孤立した島でも海底から次々と電力を獲得できるようになる。

 (北極星電力網 9月5日)