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【新エネルギー】

黄金期を迎える中国の洋上風力発電 (13/09/10)
2013/9/19
中国【新エネルギー】

 低迷が続いていた中国の風力発電産業は、風力発電事業許認可権の移管や系統連系問題の改善、補助金の給付などにより、徐々に回復傾向を示している。

 今年に入ってから、関連政策の恩恵を受けて、特に洋上風力発電事業が急速に進展している。大連の洋上風力発電計画を皮切りに、今や全国17件の洋上風力発電事業が国家能源局から認可された。設備容量は総計395万kWに上る。業界関係者によると、豊かな洋上風力資源、低下が続く発電コスト、成熟した産業チェーンは中国の洋上風力発電の大規模開発にとって原動力になる。洋上風力発電事業は風力発電産業が苦境から抜け出す突破口になるだろう。

 第12次5ヵ年計画は、中国の洋上風力発電設備容量を2015年に500万kWにするという目標を明確に打ち出すとともに、実証プロジェクトの初歩的な成果を基礎に洋上風力発電の大規模発展を促進するとしている。最新の調査結果によると、中国の水深5〜25メートル、高度50メートルの洋上風力発電の開発ポテンシャルは約2億kW、水深5〜50メートル、高度70メートルだと約5億kWになる。

 一方、中国国内の風力発電設備メーカーの開発と生産能力向上も洋上風力発電産業の発展を支えている。

 中国初の洋上風力発電実証プロジェクトになる上海東海大橋102MW洋上風力発電所はすでに順調に操業を開始した。今年第1〜第3四半期の発電量は1.94億kWh、年間利用率は95.05%に上った。華鋭風電は同発電所に3MWの洋上風力発電設備34台を提供した。「風力発電産業全体が高度の統廃合と産業構造調整に直面する中、風力発電の管理と技術のイノベーションこそが新たな発展を迎える上で基礎になる」と、華鋭風電科技集団の陶剛高級副総裁は指摘する。

 華鋭風電は大容量風力発電機製造分野では3MW、5MWから6MWへと進展を示し、一貫して市場をリードしてきた。同社は早くも2009年には洋上風力発電技術設備研究開発センターの建設に着手した。華鋭風電の製品国産化比率はすでに85%以上に達している。華鋭風電が生産した中国最大6MWの風力発電機は江蘇省において系統連系試験を完了し、10MWの風力発電機開発も順調に進展している。

 上海臨港洋上風力発電第1期実証プロジェクトでも華鋭風電が6MWの洋上風力発電ユニットを独占受注することになった。6MWの洋上風力発電機が大規模商業運転に投入されるのは世界でも初めてのケースになる。陶剛高級副総裁によると、華鋭風電は洋上風力発電サービスのキャパシティ・ビルディングを全面的に強化し、大出力洋上風力発電機の設置と輸送を一体化した設備の開発を加速させており、浜辺での組立、系統連系試験、海上輸送、海上施工からサービスに到るまでの一体化を実現する。

 (国際商報 9月10日)