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【石油・天然ガス】

中国がCNPCの天然ガスパイプラインを回収へ 天然ガス価格改革案も確定済み (13/09/23)
2013/9/26
中国【石油・天然ガス】

 発展改革委員会に近い消息筋によると、ここ1ヵ月、発展改革委員会は度々石油企業の代表を呼んで会議を開き、中国石油天然ガス集団(CNPC)のパイプライン事業回収の可能性について討議しているとのこと、その目的は天然ガス価格をさらに合理化することにある。

 「今回の討議が以前と異なるのはCNPCの全ての天然ガスパイプライン事業を国の管理に帰属するということだ。可能性のあるプランの一つに、専門の国有天然ガスパイプライン公司を別途設立することも検討されている」と前出の消息筋は言う。

 パイプラインの独立以外にもCNPCは別の形の「解体」に直面している。すなわち、中国海洋石油(CNOOC)や中国石油化工(SINOPEC)に倣って、傘下の未上場の優良資産に対し、専門化に向けた再編、解体を進め、個別に上場させる案である。

 今年上半期、CNPCと発展改革委員会は専門化に向けた再編について討議したことがあるが、CNPCの指導層に意見の一致を見なかったため、実施には到らなかった。

 発展改革委員会に近い消息筋によると、パイプラインをCNPCから独立させることは、独占問題を打破することだけでなく、天然ガス価格改革の大勢にも関わってくる。

 今年3月、中国は石油製品価格決定システムの改革を完了し、新しいシステムは市場との連動の程度を一層高めることになって、好評を博した。しかし、もう一つの大きな価格改革になる天然ガス価格改革は遅々として進んでいない。

 前出の消息筋によると、天然ガス価格改革案は実際には早くに確定しているが、未だ推進されていないのは、様々な面に影響が及ぶとともに、川上と川下の価格関係を合理的なものにすることが難しいという理由もある。

 「天然ガス価格改革の最終目的は国際価格と連動させることだ。しかし、価格改革の核心部分はCNPCをめぐるものになる。もしパイプラインを独立させれば、価格改革はもっと容易になる」と前出の消息筋は言う。

 実際、パイプライン部門をCNPCから独立させよとの呼び声はこれまでも一貫して存在していた。前出の発展改革委員会顧問を務める専門家によると、石油関連の法規が制定されるたびに、発展改革委員会は専門家グループを召集して討議を進めてきたが、議論が天然ガス価格の合理化に及ぶと、パイプラインの独立は常に討議の焦点になった。

 第13次5ヵ年規画の起草にも参加している業界の専門家は、発展改革委員会は第13次5ヵ年規画の起草過程でもパイプライン独立問題を度々提示しており、パイプラインを独立運営させることは基本的な観点になっていると指摘する。

 (中国網 9月23日)