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【新エネルギー】

オーストリアのVogelbusch社が中国市場で燃料エタノール技術売り込みに注力 (13/10/12)
2013/10/17
中国【新エネルギー】

 西安で開催されたユーラシア経済フォーラム第3回新エネルギー分科会で得た情報によると、世界的なバイオテクノロジー開発企業であるオーストリアのVogelbusch社は中国の再生可能エネルギー産業発展の前途は有望であると見て、中国における燃料エタノール技術の普及に引き続き注力することになる。

 Vogelbusch香港有限公司の蘇炎麟常務によると、Vogelbuschは工業エタノール、食用エタノール並びに薬用エタノールの製造特許技術を有している。Vogelbuschのエタノールの原料は幅広く、小麦、大麦、トウモロコシ、ジャガイモ、キャッサバやサツマイモなどデンプンの多い農作物だけでなく、テンサイ、サトウキビ、糖蜜などの糖類作物からも生産することが出来る。同社の技術は連続転化、多段階連続発酵、圧力差省エネ蒸留等の工程を採用しており、収率が高く、エネルギー消費が低く、製品の品質が高い。特にトウモロコシを原料とするエタノールの収率は97.5%に達している。1,000リッターの工業エタノール生産に要するデンプンはわずか1,550キログラム、電力は360kWh、スチームは3,500キログラムであり、エネルギー消費では国際先進水準にある。Vogelbuschの技術は世界100社余りの企業で応用されているが、うち4つのプラントが中国にある。

 蘇炎麟常務によると、吉林燃料乙醇有限公司の年産60万トン燃料エタノールプラントは中国で初めてVogelbuschの技術を採用し、年間200万トン近くのトウモロコシから60万トンの燃料エタノールと60万トンのトウモロコシ酒粕タンパク飼料を生産する。また、吉林沱牌農産品開発有限公司や黒龍江ハルビン醸酒廠の食用エタノール生産装置にもVogelbuschの技術が応用されている。Vogelbuschは、浙江省舟山や海南省等に新たに建設される工業エタノール事業にも技術パッケージを提供しようとしている。

 (中国化工報 10月12日)