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中国
【新エネルギー】

量から質へ 風力発電産業は新たな成長期に進むのか (13/10/17)
2013/10/25
中国【新エネルギー】

 風力発電は技術レベルが絶えず向上し、発電コストが大幅に低下している。省エネ・排出削減、気候変動対策、エネルギー転換などの面で風力発電はますます重要性を増しており、クリーン・エネルギーの開発に力を入れてグリーン成長を実現することは今や世界的なコンセンサスになっている。

 中国再生可能エネルギー学会風力専門委員会、中国資源総合利用協会再生可能エネルギー専門委員会、世界風力会議及び国家再生可能エネルギーセンターの共催による「2013年北京国際風力エネルギー大会・展覧会」が10月16〜18日、北京国際展覧センターで開かれた。今回の大会は「品質と健全」がテーマであり、政策設計、市場ルール、投資誘導、技術開発、経営管理など様々な角度から、より健全で質の高い産業発展の雰囲気をいかにして確立するか、どのようにして産業をより質の高い成長期に進めるかなどについて討議を行った。

 今回の大会では、市場フォーラム、企業家フォーラム、投融資フォーラムや、風力発電機技術、風力発電所運営保守技術、風力発電機伝達技術、風力資源評価技術、電気制御技術や検査認証技術等の関連フォーラムが設定された。

 世界の風力発電技術はこの10年来、長足の進歩を遂げ、風力発電市場の急速な発展を支えてきた。しかしながら、風力発電産業にとって技術革新と設備の品質は永遠の課題である。外国の風力発電発展過程における製品の品質問題は業界に警告と教訓を与えている。中国市場は風力発電設備の急増に伴って、製品の技術と品質問題を露呈することになった。中国風力エネルギー協会の基本統計によると、2012年の中国の風力発電設備新規設置容量は約1,400万kWに止まり、前年比約20%の減少になった。風力発電の電力機会損失は深刻化し、2012年は合計200億kWh超に上った。直接的な経済損失は100億元を超え、2011年の2倍近くになった。2012年に世界風力会議のKlaus Rave議長は、風力発電産業の過去15年における年率15%近い伸び率は徐々に鈍化しており、こうした傾向は2020年かそれ以降まで続くと指摘し、風力発電産業は冬の時代を乗り切るためには量から質へと歩みを変えなければならないと述べていた。設備の単機容量や速度、スピードを一面的に追求しているばかりでは、風力発電産業発展の道のりはますます困難になる。産業発展のスピードが鈍化する中、風力発電企業はこれを機に企業管理を強化し、企業の中核競争力を強固なものにし、研究開発投資を増やし、技術上の優位を維持するとともに製品の品質とサービスを向上させ、常に新たな市場チャンスを創造しなければならない。

 (中国産経新聞 10月17日)