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【石油・天然ガス】

シェールガス産業政策の近日公布は確実 市場化の方向性が明確に (13/10/25)
2013/10/31
中国【石油・天然ガス】

 複数のチャンネルからの情報によると、業界が久しく待望してきた《シェールガス産業政策》が近日中に公布されることは確実視されている。投資主体や鉱業権の参入及び退出など、焦点になっている問題についても、この《シェールガス産業政策》の中で明確に規定される。所管部門はさらに開放的な姿勢でシェールガスの監督管理を進めるとともに、シェールガスが市場化に向けて発展するよう促進することになる。現在、シェールガス分野で展開されている新しい手法以外は、一般に在来型石油ガス産業の政策条例に準拠することになる。《シェールガス産業政策》は国がシェールガス産業を支援するために策定した産業政策の綱領的な計画になり、業界はこの計画の実施に大きな期待を寄せている。もっとも、同産業政策は策定に着手されてから1年余りが過ぎたが、これまでその公布は遅々として進まなかった。その理由について、国家能源局石油ガス司の楊雷副司長は、「中国はシェールガス開発実践から日も浅く、経験が少ない。《シェールガス産業政策》の策定は漸進的なプロセスを踏む必要があり、手本も少ない状況で性急に公布するわけにはいかない」と述べていた。

 《シェールガス産業政策》が業界の利益になることは間違いないが、それによってあらゆる問題が解決すると期待してはならない。冉氏によると、《シェールガス産業政策》は主にシェールガス探査開発の促進に偏っているようであるが、シェールガス採掘後の輸送問題も重視する必要がある。例えば、天然ガスパイプラインは主に中国石油天然ガス(CNPC)が独占しており、パイプラインに入れようとする場合、CNPCの顔色を伺わなければならない。これでは投資家がシェールガス開発に参入する上で不利になる。業界には早くからパイプライン独立の呼び声があり、発展改革委員会は今年8月に公布した《天然ガスインフラ建設運営管理弁法》意見募集版の中でもそうした改革の方向性を示している。しかしながら、こうした改革は長期間のプロセスになると予想される。その他にもシェールガス産業の発展は天然ガス交通システムや天然ガス発電など天然ガス利用施設の建設も付随しなければならない。つまり、シェールガス産業の健全な発展はあらゆる産業チェーンの課題に関わるものであり、《シェールガス産業政策》によってあらゆる問題が解決すると期待してはならない。

 《シェールガス産業政策》の核心内容について、国家能源局は今年初頭にすでに明らかにしている。第1に投資の多元化を奨励する。特に外資に対する開放を重視し、合弁公司の鉱業権所有を認めるとともに、シェールガスを国家外国産業投資リストに盛り込み、機敏な対外協力を展開できるようにする。また、生産物分与以外の対外協力モデルを検討する。第2に探査開発面では、用地優先を享受できるようにする。同時に実証事業の投資手続きを簡略化し、投資効率を高める。第3に、財政・租税面の支援を強化し、財政補助金だけでなく、減価償却の加速など優遇課税措置を適用する。第4にシェールガス利用は国内を主とする。

 (中国能源網 10月25日)