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中国
【エネルギー全般・政治経済】

財政部、石油製品輸入関税率を1%に引き下げ (2007/12/27)
2007/12/27
中国【エネルギー全般・政治経済】

 財政部は、2008年1月1日からガソリン、軽油並びにジェット燃料油の輸入関税を引き下げ、スチールビレットと一部鋼材、コークス並びにコークス半製品の輸出関税率を引き上げると発表した。

 ガソリン、軽油及びジェット燃料油の輸入関税率は現行の2%から1%に引き下げられる。ナフサの輸入関税率も1%と規定された。重油の輸入関税率は3%に据え置かれる。一方、原油輸出関税の税率は5%に据え置かれる。

 国内の石油需要が堅調であるため、政府はこの数年、輸入税を引き下げて輸入を奨励してきた。前回は2006年11月1日に、ガソリン、ジェット燃料油、軽油の輸入関税を5%から2%に引き下げていた。

 一方、スチールビレットの輸出関税率は現行の15%から25%に、一部鋼材の税率は現行の5%から15%に引き上げられる。

 財政部筋によると、中国はエネルギー多消費、高汚染製品の輸出に対する制限を一層強化することになり、引き続き暫定税率の形で石炭、原油、金属鉱砂等の製品に輸出税を課税する。また、ウッドパルプ、コークス、鉄合金、スチールビレット、一部鋼材など生産に要するエネルギー消費が大きく、環境への影響が大きい製品については、新たに輸出関税を課税するか又は税率を引き上げる。

 鋼材輸出関税の税率はこれまで何回か引き上げられており、徐々にその効果が現われている。今年4月に粗鋼輸出量は過去最高となったが、その後次第に低下し、10月期と11月期はいずれも前年同期に比べ減少した。中国鋼鉄工業協会顧問の呉渓淳氏の予測によると、2008年の鉄鋼輸出量は約2,000万トン減少するだろう。

 政府はコークス輸出に対する制限も強化している。コークスは主に鋼材生産に利用され、コークス製造過程に起因する環境汚染は極めて深刻である。今年6月7日に、コークスとコークス半製品の輸出関税は5%から15%に引き上げられ、コールタールの輸出関税は5%から10%に引き上げられた。

 (中国石化新聞網 12月27日)