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発展改革委員会が《石炭経済監督管理弁法》の意見募集版を公布 石炭の市場化を促進 (13/12/09)
2013/12/16
中国【石炭】

 発展改革委員会は《石炭経済監督管理弁法》の意見募集版を公布した。同意見募集版は、石炭経営活動に対する監督管理を強化し、石炭取引市場システムの育成と健全化を進めて、供給保障能力を高め、経済の平穏な運営を促進するとしている。また、石炭供給の保障を支える経営企業の誘導と育成を進めるとしている。

 意見募集版の目玉は、石炭取引システムの完備と石炭市場化の促進である。中投顧問石炭産業研究員の邱希哲氏によると、現在の石炭産業の基本状況は10年前と全く異なっており、新旧文書の間で差異が相対的に顕著になった。例えば、資格審査から届出制への転換などであり、「市場化改革は全体的な大きな方向性だ。いかなる政府部門、いかなる企業、いかなる個人といえども妨害することは出来ない」と邱希哲氏は言う。

 発展改革委員会は国務院からの行政の簡素化と移管、機能転換、事後監督管理の強化といった要請に従い、2004年の《石炭経済監督管理弁法》に改訂を加えた。「意見募集版は石炭産業の監督管理において必要な各種措置が基本的に盛り込まれている。効果的に執行することが出来れば、石炭市場の有効な競争を実現し、産業の再振興にも手が届く」と邱希哲氏は指摘する。意見募集版の具体的措置はマーケットが想定した範囲内であり、石炭産業の未来の発展の道筋が明確になったが、所定の目標を順調に達成できるかどうかは、関係政府部門と地方政府が改革に本腰を入れるかどうかを見なければならない。

 意見募集版によると、鉄道運輸企業は市場の支配的地位と輸送力を利用して石炭経営に参加することが禁止される。また、行政機関が石炭供給の中間プロセスを設けて所定外の追加費用を課金することも禁じられる。さらに、意見募集版は、石炭経営に当たっては不合理な中間プロセスを撤廃し、条件を有する炭鉱企業が直接販売を行うことを提唱するとともに、大型炭鉱企業が石炭消費量の大きい企業と中長期的な直接売買契約を結ぶことを推奨している。中国煤炭資源網のコークス産業アナリストである王旭峰氏は、中長期直接売買契約は市場化過程における無秩序な競争を避けるためであると指摘する。

 2012年以降、需要の減少、石炭産業の構造転換の遅れや税・費用の重負担などの影響で、石炭産業に構造的な生産能力過剰、価格下落、企業赤字等の問題が発生し、困難はますます大きくなった。政策レベルにおいても税・費用の負担軽減や低品位炭の輸入制限など一連の政策が打ち出されている。しかし、邱希哲氏によると、これらの措置は石炭企業の苦境の緩和にはある程度の効果はあるが、石炭企業の根本的な回復には助けにならない。「国家レベルでの税・費用の減免だけでは明らかに力不足だ。石炭産業の好転には川下産業の可及的速やかな回復が必要。特に鉄鋼、化学、セメント、非鉄金属等の産業が回復することこそ石炭産業にとって重要だ」。

 (網易財経 12月9日)