1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

市場の壁に突き当たる中国の風力発電タワー輸出 (13/12/11)
2013/12/19
中国【新エネルギー】

 中国企業は風力発電タワーの市場開拓に努めているが、海外市場では挫折の憂き目に遭っている。

 中国の風力発電タワーは国内外の風力発電機市場の拡大のおかげで市場の展望が広がっているが、米国とオーストラリアではダブルアンチ調査を受けている。

 2012年7月、米国商務省は、中国とベトナムが輸出する風力発電タワーの価格が低すぎるとし、中国のダンピング幅は20.85〜72.69%、ベトナムは52.67〜59.91%と裁定した。

 2013年1月、米国国際貿易委員会は中国とベトナムの輸出する風力発電タワーが米国の産業に実質的な損害と脅威を与えているとの最終裁定を下し、反ダンピング・反補助金関税(ダブルアンチ関税)を課すことにした。但し、専門家によると、米国の「ダブルアンチ」が中国の風力発電産業に及ぼす影響は小さい。その理由は、第1に今回の案件は風力発電タワーに限られ、対象になる設備や企業が少ないからである。第2に、中国の風力発電市場は主に中国国内にあり、米国市場の開拓は緒に就いたばかりだからである。しかしながら、中国の風力発電の国際化が急速に進むと、海外市場の比率も必然的に上昇する。加えて、米国の保護貿易主義は日増しに顕著になっており、今後米国が「ダブルアンチ」の範囲を拡大する可能性は極めて高い。従って、長期的に見て「ダブルアンチ」の影響はやはり大きいものがある。

 一方、オーストラリアのアンチダンピング委員会は2013年12月6日にアンチダンピング案件の基本裁定結果を発表し、2013年12月6日以降オーストラリアの国内用に輸出される製品に対し16.2%の臨時アンチダンピング税を課すことになった。

 (北極星電力網 12月11日)