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中国
【エネルギー全般・政治経済】

発展改革委員会が天然ガス不足のためガス発電の事業化を暫時停止 (13/12/16)
2013/12/20
中国【エネルギー全般・政治経済】

 スモッグ対策の妙手となるべき「石炭からガスへの転換」事業の乱立が、中国の天然ガス不足を激化させる「元凶」になっている。

 国家発展改革委員会の徐紹史主任は12月15日、「石炭からガスへの転換」はガス供給契約を結んでガス源を確保することが先決であり、ガス発電の事業化を暫時停止すると表明して、各地方に対し一気に事業化を進めて需給ギャップを激化させないよう求めた。

 今年下半期以降、夏季の発電用需要の大幅な増加などの要因で中国の天然ガス供給はますますタイトになっており、中国の天然ガス見掛け消費量の伸びは生産量の伸びを大きく上回っている。ウルムチ、北京、石家荘では初めてオフシーズンにおいて供給逼迫状況が生じた。

 中国のスモッグ対策も天然ガス供給にとって圧力になっている。国務院が先般公布した《大気汚染防止行動計画》は暖房の面で「石炭からガスへの転換」を加速させることを求めた。

 しかし、年の瀬も近づき、各地方が争うように「石炭からガスへの転換」事業を進めると、天然ガス供給に大きな圧力が生じ、政府もこれを高度に重視しないわけにはいかなくなった。

 11月26日、国家発展改革委員会と能源局は各地方に対し「石炭からガスへの転換」と今後数年の天然ガス需給状況について2週間以内に精査するよう求めた。それから1ヵ月足らずの間に国家発展改革委員会は「石炭からガスへの転換」をめぐって数回にわたり通達を出した。そして、12月15日に徐紹史発展改革委員会主任が、2014年は天然ガス供給の増加に努めるとともに、需要側管理を強化しなければならないと指摘し、ガス発電の事業化を暫時停止すると表明したのである。

 (中国新聞網 12月16日)