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中国
【石油・天然ガス】

中国とロシアが5月までに天然ガス価格の合意を予定 (14/02/10)
2014/2/12
中国【石油・天然ガス】

 ここ1年の中露関係の好転に伴い、中露天然ガス価格交渉にも打開の見通しが付いた。ロシア大統領公報秘書官のドミトリー・ペスコフは、中露両国が5月前にロシアから中国への天然ガス価格で合意する計画であると発表した。これまで対中天然ガス供給問題でコンセンサスを得られなかったのは価格問題が主な原因である。2013年9月、ロシア天然ガス企業Gazpromと中国石油天然ガス集団(CNPC)は供給条件の主な枠組みについて合意文書に調印し、全体的な価格フォーミュラを確定した。残された交渉は基本供給価格だけである。

 アモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任によると、中国は現在スモッグ防止と石炭から天然ガスへの転換に力を入れている。そのため、天然ガス供給がタイトになっており、安定したガス源の確保が急務である。一方、米国のシェールガス革命はロシアの天然ガス輸出に一定の影響を及ぼしており、ロシアは新しい市場の開拓を迫られている。こうした背景の下に、中露両国が価格をめぐってコンセンサスに達する可能性は極めて高い。CNPCの海外開発企業の関係者によると、ロシアは対中天然ガス輸出価格について、これまで欧州市場向け価格を基準に400ドル/1000m3としていたが、350ドル/1000m3に引き下げた。その後、欧州市場の衝撃の下、さらに300ドル/1000m3にまで引き下げた。それでも、中国がトルクメニスタン、カザフスタン及びウズベキスタンから輸入する天然ガスに比べると依然高過ぎる。中国が中央アジアから輸入する天然ガス価格は200ドル/1000m3足らずである。

 「当面の情勢から見て、中露は互いに一歩引き下がって、価格合意に達する見込みだ。最終価格はロシアの欧州向け輸出価格よりも安くなることは間違いないが、中国が中央アジアから輸入する天然ガス価格よりは若干高くなるだろう」と林強伯氏は言う。

 GazpromとCNPCは2013年3月、東ルートのパイプラインによる対中天然ガス供給でMOUに調印した。その当時、Gazpromの社長は、2018年から中国へ年間380億m3の天然ガスを輸出するとともに、状況に応じて600億m3に増やす可能性もあると述べていた。

 (北京商報 2月10日)