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中国
【石油・天然ガス】

エネルギー構造調整がスピードアップ 今年は天然ガスの比重がさらに増加 (14/02/12)
2014/2/21
中国【石油・天然ガス】

 国家能源局のウェブサイトによると、中国は今年のエネルギー構造調整の意図を明確にしており、中でも天然ガス見掛け消費量は14.5%増え、天然ガス生産量は12%増えることになる。

 能源局の統計によると、2013年のエネルギー総生産量は前年比2.1%増加し、特に天然ガス生産量は1,170億m3、約9%の増加になった。一方、2013年のエネルギー消費総量は前年比約3.9%増え、天然ガス見掛け消費量は約13.9%増えて、増加傾向が一層鮮明になった。

 能源局が決定した目標によると、エネルギー消費を抑制することが2014年の全体的な任務になり、エネルギー消費総量は約38.8億tce(標準炭換算トン)、伸び率は3.2%になるが、天然ガス見掛け消費量は1,930億m3、伸び率は14.5%になる。

 卓創資訊の天然ガスアナリストである王暁坤氏によると、卓創資訊の試算では2013年の中国の天然ガス見掛け消費量は1,780億m3前後であり、2014年に二桁台の伸びが発生するのは合理的な範囲である。天然ガスは液化ガスよりも価格が安く、また、工業需要家も石炭消費を厳しく規制されるので、天然ガスの大量利用が広がることになる。

 エネルギー構造調整の面については、国家能源局の呉新雄局長は、今年の天然ガス消費の比率を6.5%に引き上げ、石炭消費の比率を65%以下に引き下げると表明している。この目標を達成するため、能源局は各省・自治区・直轄市に対し、各地の天然ガス需要状況に応じて天然ガス中長期供給計画を策定するよう求めている。在来型エネルギーの生産と供給が増え、炭層ガスやシェールガス等の非在来型天然ガスの開発が加速される。今後の天然ガス開発においては、シェールガス等の非在来型石油ガス及び海洋石油ガス資源開発が重点になる。国家級のシェールガス実証区の建設を進め、四川・重慶地区の探査と開発を加速し、湖南・湖北、雲南・貴州や江蘇・安徽等の地区で新たな打開が図られる。

 2014年の国内天然ガス(SNGを含まず)生産目標は1,310億m3、うちシェールガスは15億m3、炭層ガス(炭鉱メタンガス)は180億m3になる。

 (毎日経済新聞 2月12日)