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【石炭】

石炭企業の経営は今後もさらに悪化 (14/03/22)
2014/3/27
中国【石炭】

 「現在石炭企業の経営は比較的大きな困難に直面しており、短期的に供給が需要を上回るという問題が突出している。石炭企業の利益は下がり、大手企業の平均負債率は66.96%に上る。70%を超えると、極めて危険になり、経営リスクが大幅に上昇することになる」。中国煤炭工業協会の路耀華副会長は太原で開催された「第4回国際原料炭資源と市場高層フォーラム」において表明した。

 最近、石炭価格の下落と石炭企業の生産経営状況の悪化が続いている。フォーラムに出席した石炭企業の幹部は、現在中国の石炭企業の大部分は赤字状態にあり、黒字企業は1割もないと述べた。

 「内蒙古地区の多くの炭鉱は春節明け以降、操業を再開せず、現在中小炭鉱の半数は生産停止状態にある。オルドスの石炭採掘コストはトン当たり約230元であるが、現在、実際に成約されている井戸元価格は230元を下回っている。供給が需要を上回る状況の中で、炭鉱は掘れば掘るほど赤字が大きくなる」と、フォーラムに出席した内蒙古の貿易商は言う。

 今年に入ってから中国の石炭市場は軟調傾向が続き、構造的過剰を呈している。市場の需要は下がり、輸入炭の影響範囲が広がっている。石炭企業の税・費用やこれまで歴史的に積み重なってきた負担など多重の要因による影響で、石炭企業の収益は大幅に低下して赤字が拡大し、特に古くからの鉱区では多くの石炭企業が経営難に陥っている。

 その他にも、銀行は最近、コークス産業への融資の引き締めを開始し、石炭産業にも深刻が打撃を及ぼしている。

 また、昨年から石炭企業と電力企業の地位が逆転し、石炭は従来の売り手市場から買い手市場に変化した。「販売構造の変化に止まらず、より重要なのは石炭企業の販売観念も顕著に変化していることだ。石炭企業は各種ルートによって石炭販売を増やすよう図っており、様々な販売チャンネルを確立している」と内蒙古石炭取引センター先物部の郭飛主任は言う。

 「最近オルドス地区の一般炭価格は全体的に下落し、生産コストに接近するケースもあるが、価格が下がっても販売量の増加を促すには至らない」と内蒙古石炭取引センターの劉永麗氏は指摘する。

 中国煤炭工業協会の路耀華副会長は、今年の石炭市況は依然として軟調傾向が続き、こうした局面を根本的に変えることは当面難しいとの見方を示し、石炭産業の発展は大きな調整に直面し、自律性を強め、総量を抑制し、構造を調整し、転換を促進することが当面及び今後の主要な任務になると指摘した。

 (証券之星 3月22日)