1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

【論説】中国は中露エネルギー協力の重要性を格下げすべき (08/01/02)
2008/1/4
中国【石油・天然ガス】

中露原油パイプライン交渉は10年以上にわたって続いているが、その間幾度もの紆余曲折を経てきた。温家宝首相は昨年11月初めにロシアを訪問した際、ズブコフ首相と2008年末までに中露原油パイプラインを完成して操業を開始することを確認した。しかし、国際油価の高騰を目の当たりにして、ズブコフの約束は鴻毛よりもなお軽いものとなった。ロシアからは東シベリア−太平洋パイプライン(タイシェト〜ナホトカ)第1期工事の完工時期の先延ばしが漏れ聴こえている。「コメルサント」紙は12月26日、トランスネフチがロシア連邦産業エネルギー省に対しタイシェト〜ナホトカ線第1期の完工時期を2009年9月に延期するよう求めたことを報道した。また、12月24日に開催されたトランスネフチ取締役会が2008年度の投資計画を審議した際、タイシェト〜ナホトカ線第1期の建設資金の一部が2008年中に実施されないことが分かった。つまり、トランスネフチが政府の計画通りに2008年末までに第1期工事を完了することは不可能であることはすでに明らかなのである。

 トランスネフチは政府の決定した完工期日を勝手に変更する権限はなく、新しい工程スケジュールは大統領が改めて決定する必要がある。ここ数年の動きを見ると、ロシアは最早中国にとって信頼できるエネルギー協力パートナーではあり得ない。中国とのエネルギー協力事業はすでにクレムリンの政治カードになっている。中国はパイプラインプロジェクトをめぐる策略を変更する必要がある。その他の諸国との協力を拡大して、中露パイプラインプロジェクトの重要性を格下げし、また、中露協力の重要性も格下げすべきである。

 (中国経済網 1月2日)