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中国
【石炭】

クリーン・コール戦略を実施してスモッグを防止せよ (14/03/28)
2014/4/4
中国【石炭】

 3月28日に開かれた炭粉型工業ボイラークリーン高効率利用現場会議において、中国煤炭工業協会の王顕政会長は、国からのエネルギー消費と排出の減少や経済成長に寄与する新たな発展の道筋という要請に応えるためには、石炭産業は「クリーン・コール」戦略を実施して、石炭利用効率を高めなければならないと表明した。

 中国は世界最大の石炭生産国であり消費国であるが、海外からの巨大な炭素排出削減圧力や国内の大気環境圧力など多重のチャレンジに直面している。石炭のクリーンで効率的な利用の水準を高める任務には極めて困難なものがある。統計によると、2013年の中国の石炭消費総量は36.5億トン、一次エネルギー消費構造の約67%を占め、また、世界の石炭消費総量の約50%を占める。また、中国の大気汚染物排出総量の中で、二酸化硫黄の70%以上、窒素酸化物の60%以上、煙塵の約70%は石炭燃焼によって発生する。「クリーン・高効率炭粉型工業ボイラーシステムはクリーン・コール戦略を実施する上で有機的な構成要素の一つになり、石炭のクリーンで効率的な利用を高める有効な手段の一つにもなる」と王会長は言う。

 中国の主な工業用ボイラーは石炭ボイラーである。中国の現役の工業用石炭ボイラーは約47万台余りに上り、工業用ボイラーの80%以上を占める。標準炭換算で年間約4億トンを消費するが、これは全国の石炭消費総量の約4分の1を占める。現在多くの工業用石炭ボイラーは主にチェーングレートストーカであり、実際の運転効率や熱効率は国際先進水準をおよそ15%下回っている。工業用石炭ボイラーの煙塵排出量は全国総排出量の44.8%を占め、二酸化炭素排出量は約10%、二酸化硫黄排出量は36.7%を占める。工業用石炭ボイラーは、中国、特に都市部の大気汚染の主要な発生源であるとともに、PM2.5とPM10の主要発生源の一つでもある。王会長によると、中国の生態環境保護の任務は日増しに厳しくなり、特に大気汚染防止が民生に関わる重大事になっている今日、クリーンで効率的な新型石炭火力ボイラーの研究開発、生産並びに普及を進めることが当面の急務であるともに、長期的な戦略任務でもあり、石炭の節約、石炭消費総量の抑制、汚染物排出の削減、大気汚染防止につながる。

 一方、王会長は、今後長期間にわたってなお石炭は中国の最も主要な一次エネルギーであり続け、石炭を基礎として多元的な発展を進めることは中国のエネルギー発展戦略の必然の選択であると指摘し、石炭産業が石炭の燃焼と転換の2つの側面から「クリーン・コール」戦略を全面的に実施して石炭利用効率を高め、石炭の生産と消費が生態環境に与える損害を減らすこと、石炭の生産と消費方式の変革を真の意味で実現すること、石炭産業の生存空間を広げること、中国の石炭産業のアップバージョンを創造し、産業の科学的発展水準を全面的に高めることを提言した。

 (中国経済網 3月28日)