大手上場石炭企業である中煤能源の取締役会は、総投資額177.5億元に上る内蒙古オルドス市烏審旗図克工業パークの大型石炭化学事業を議決した。この事業は、浄化合成ガス年産61億ｍ3、合成アンモニア100万トン、尿素175万トンになり、第1期年産175万トンの尿素事業は今年2月に操業を開始したとのこと。

　一方、内蒙古自治区発展改革委員会の梁鉄城主任によると、第12次5ヵ年規画期以降、内蒙古の国家石炭化学実証事業は全て竣工し、順調に操業を開始、国の検収にもパスしたとのことである。
2017年には内蒙古現地における石炭転化率は50％に達する見込みである。多数の大型石炭化学事業が次々と立ち上げられ、また、4本の超高圧（UHV）対外送電ルートの建設も承認されたことで、内蒙古現地における石炭転化率もさらに上昇することになる。

　内蒙古石炭取引センターの師秋明所長によると、内蒙古の石炭輸送は、最早トラックや鉄道などの古い方式に囚われることなく、「空中からの石炭輸送」（火力発電所で発電した電力をUHV送電線によって区外へ送電すること）や「地下からの石炭輸送」（新型石炭化学プロジェクトによって石炭を石油製品やクリーン・エネルギーに転化しパイプラインによって輸送すること）を実現することになる。内蒙古の新型石炭化学産業が爆発的な成長期を迎えることが期待される。

　（中国化工報 4月1日）