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【省エネ・環境】

《2014〜2015年省エネ・排出削減・低炭素発展行動方案》が通達 石炭消費目標責任制を実施へ (14/05/29)
2014/6/4
中国【省エネ・環境】

 5月26日、国務院は《2014〜2015年省エネ・排出削減・低炭素発展行動方案》を通達した。同方案によると、2014〜2015年に、単位GDP当たりエネルギー消費を3.9%以上、化学的酸素要求量(COD)、二酸化硫黄、アンモニア窒素の排出量をそれぞれ2%以上、窒素酸化物排出量を5%以上引き下げる。また、単位GDP当たりのCO2排出量を2014年は4%、2015年は3.5%以上引き下げる。

 また、同方案は石炭消費目標責任制を適用し石炭消費総量を厳重に規制して、石炭消費の比重を引き下げることを求めている。北京・天津・河北及び周辺地区、長江デルタ、珠江デルタ等の地域や生産能力過剰産業の新規石炭消費事業については、石炭消費の等価もしくは減量代替措置を厳正に適用する。北京・天津・河北地区は2015年の石炭消費総量を2012年比でマイナスにする。クリーン・コールの利用を推進し、大気汚染防止重点区域の地区級市以上の都市はブリケットやクリーン・高品質石炭、クリーン・エネルギーの普及に力を入れ、灰分16%以上、硫黄分1%以上のバラ石炭の販売を禁止する。天然ガスの供給を増やし、天然ガス使用方式の最適化を進め、新規の天然ガスは民生用もしくは石炭燃焼からの転換に優先的に充てる。非化石エネルギーの発展に力を入れ、2015年には一次エネルギー消費総量に占める非化石エネルギーの比重を11.4%に高める。

 さらに、同方案は脱硫・脱硝事業の建設を推進し、3億kWの石炭火力発電装置の脱硝改修を完了すること、2.5億kWの石炭火力発電装置のバイパス煙道を撤去すること、石炭焚ボイラーの更新と改修を加速すること、ボイラーのエネルギー消費と汚染物排出状況について調査を展開することを求めている。

 同方案は、工業、建築、交通・運輸や公共機関など重点分野における省エネと炭素削減にしっかりと取り組むことも強調している。課税の面では、石炭資源税の従価税化に向けた改革を実施し、石炭関連の各種課金を整理、撤廃することになる。また、環境保護税の立法化、炭素排出権取引実験や全国的石炭排出権取引市場確立についての研究を展開する。

 (中商情報網 5月29日)