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中国
【石油・天然ガス】

中国のシェールガスは2020年までは石炭ガス化ガスに敵せず (14/0606)
2014/6/12
中国【石油・天然ガス】

 国家発展改革委員会は先般、中国の2020年の天然ガス供給能力を4,000億m3にすることを打ち出した。シェールガスと石炭ガス化は重要な非在来型天然ガスの供給源になるだろう。2013年のデータを見る限り、中国のシェールガス生産コストは石炭ガス化のそれをはるかに上回っている。2020年までは両者の間に顕著な競争関係は生じないだろう。

 亜化諮詢のデータによると、2014年4月末時点で中国の石炭ガス化事業2件が商業化を実現しており、生産能力は合計27.05億m3/年になる。一方、中国石油化工(SINOPEC)のフーリンシェールガス田と中国石油天然ガス(PetroChina)の長寧鉱区が商業開発段階に進んでおり、1日の生産量は合計350万m3近くになる。

 試算によると、石炭価格が1トン200元の場合、大唐克旗石炭ガス化事業の出荷コストは1.97元/m3(パイプライン投資や税を含まない)になり、一方、大唐とPetroChinaの天然ガスパイプライン連系価格は2.75元/m3である。

 シェールガスのコストについては、SINOPECのフーリン焦頁1井の場合、総コストが9,000万元超になり、ここでは1億元とし、焦頁1井の生産量を6万m3/日、可採埋蔵量を1.17兆m3として試算する。建峰化工が2013年にSINOPECに前払いしたシェールガス価格は1.8元/m3であったが、SINOPECの発表した受入可能価格は2.78元/m3である。

 亜化諮詢の見方によると、2013年時点では中国のシェールガスの生産コストは石炭ガス化のコストをはるかに上回っている。2015年には中国の石炭ガス化の生産能力は100億m3/年になり、一方、シェールガス生産量は第12次5ヵ年規画期の目標の65億m3に達するかそれを超える可能性もある。長期的に見て、シェールガスが大規模で低コストの開発を実現したならば、石炭ガス化のコストを下回る可能性はある。しかしながら、中国のシェールガス資源には不確実性が大きく、関連技術も成熟していない。加えて、ガスの輸送や天然ガス価格システム等の原因もあって、2020年までは両者の間に顕著な競争関係が生じることはないだろう

 (中国化工報 6月6日)