中国外交部の洪磊報道官は7月10日、定例記者発表会において、いかなる外国企業であれ中国が管轄する海域において中国政府の許可を得ないまま石油ガスの開発を進めることは全て違法であり無効であると表明した。

　記者は次のように質問した。

　(1) ロンドンに登記している企業がフィリピン政府の許可を得て礼楽灘（リードバンク）海域での石油ガス開発契約を1年間延長した。この件に関して中国側のコメントは？
　(2) 《中国対外援助白書》2014年版によると、2010〜2012年の中国の対外投資の半分以上はアフリカ向けであった。中国側がアフリカ諸国を優遇するのはアフリカでより多くの資源を獲得するためなのか。

　洪磊報道官は次のように答えた。

　(1) 中国は南沙諸島及びその周辺海域に対して争う余地のない主権を有している。いかなる外国企業であれ、中国が管轄する海域において、中国政府の許可を得ないまま、石油ガスの開発を進めることは全て違法であり無効である。

　(2) 中国のアフリカに対する援助は中国の対外援助の重要な構成要素である。中国は自身の発展過程においても途上国の友人の民生改善を手助けし、彼らの発展のためにサポートを提供している。これは中国が国際的責任を履行している重要な表れだ。

　洪磊報道官は次のように強調した。中国とアフリカの協力は資源・エネルギー分野に止まらないことを指摘しておく必要がある。習近平主席は昨年、李克強首相は今年、アフリカを歴訪した。アフリカ大陸が新たな発展のチャンスに直面しているという大きな背景の下に、中国はアフリカ諸国と、インフラ建設、インターネット、農業、製造業、医療、衛生など様々な分野も含む全方位的な協力を強化し、アフリカの新たな発展を推進するため、強力な活力を注入することを約定している。アフリカに対する中国の協力や援助はいずれも上述の目標に着眼したものである。換言すれば、アフリカが中国の発展から恩恵を受けられるようにし、中国の発展がもたらすチャンスを掴んで自身の飛躍的な発展を実現できるようにする。

　（中国新聞網 7月11日）