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中国
【エネルギー全般・政治経済】

『経済参考報』の選んだ「2007年中国エネルギー10大ニュース」 (08/01/08)
2008/1/9
中国【エネルギー全般・政治経済】

(1) エネルギー産業関連政策が次々と成立 エネルギー資源の開発利用は科学的発展の時代へ

 エネルギー産業関連政策の主なものとして、「石炭産業発展第11次5ヵ年規画」「エネルギー発展第11次5ヵ年規画」「天然ガス利用政策」「再生可能エネルギー中長期発展計画」「国家環境保護第11次5ヵ年規画」「石炭産業政策」が成立した。また、12月には中国初のエネルギー白書である「中国のエネルギーの現状と政策」が発表された。

 (2) 電力事業の「上大圧小、省エネ・排出削減」がスタート
 
 第11次5ヵ年規画期に5,000万kW以上の小型石炭火力発電ユニットを閉鎖することによって省エネ・排出削減目標の達成を確保することが提唱された。これにより、中国の省エネ・排出削減は実質的な段階に進んだ。

 (3) 「第11次5ヵ年規画電力体制改革の深化に関する実施意見」…電力体制改革が加速

 「第11次5ヵ年規画電力体制改革の深化に関する実施意見」は、電力市場システムの構築、電力企業改革の深化、市場主体の育成、電力価格改革の深化、電力価格メカニズムの合理化、送電と配電の分離計画案の研究と試験的実施、農村電力体制改革、電力関連法規の整備、許認可制度の完備と電力監督管理体制の健全化などが盛り込まれた。

 (4) 南シナ海でメタンハイドレートのサンプル採取に成功

 南シナ海北部でメタンハイドレートのサンプル採取に成功した。メタンハイドレートの実物サンプルの採取に成功したのは米国、日本、インドに次いで4番目。中国の南シナ海北部のメタンハイドレート資源量は石油換算で100億toeに上ると見られる。メタンハイドレートの開発利用に到るには技術的にまだ相当長い時間を要するが、メタンハイドレートは世界公認の高品質石油代替資源であり、南シナ海北部における発見によって、中国の「ポスト石油時代」にも明るい展望が開けてきた。

 (5) 冀東南堡で10億トン級の大型油田発見 温家宝首相は興奮のあまり眠れず

 5月3日、中国石油天然ガス集団(CNPC)は渤海湾海浜地区で10億トン超の大油田を発見したと公表した。この油田は河北省唐山市内(曹妃甸港区)にある。地質上は渤海湾盆地黄●凹陥北部にあり、PetroChina傘下の冀東油田公司の管轄である。南堡油田は大慶、勝利、克拉瑪依(カラマイ)と同様に中国石油産業発展の一里塚となる。渤海湾地区の石油総埋蔵量は200億トンに達するとも見られる。温家宝首相は南堡油田の発見に興奮して眠れなかったとのこと。

 (6) 国家核電技術公司が発足 今後は第三世代原子力発電技術の導入・消化・自主革新を推進

 国務院並びに中国核工業集団公司他国有企業4社の共同出資による国家核電技術公司が5月22日に発足した。同公司は米国ウエスティング社のAP1000台三世代原子力発電技術を選定し、技術移転契約に調印した。国家核電技術公司は、第三世代原子力発電技術の導入、消化、吸収、研究開発、譲渡、応用、普及を進め、自主革新によって独自ブランドの原子力発電技術を形成することが主な任務となる。具体的には第三世代原子力発電所の建設、技術支援やコンサルティングを行う。国家核電技術公司の成立により、中国の原子力発電技術は、導入と消化を基礎にした上で、革新と自主化の道に乗り出すことになった。

 (7) 資源課税政策が次々と成立 課税を梃子として不足資源をコントロール

 6月1日から鉄鋼、金属など142品目の資源的製品に輸出関税が課せられることになった。7月1日には553品目の「エネルギー多消費・高汚染・資源的」製品の輸出還付税を撤廃した。8月1日から合弁による海洋石油開発で外資側が得た原油の輸出にも輸出関税を課税することになった。また、コークス用原料炭、亜鉛鉱石、銅鉱石、タングステン鉱石など不足エネルギー・資源に対する資源税が引き上げられた。一連のエネルギー資源に対する課税政策は、中国政府が市場化手段によって国内資源環境をめぐってますます激化する矛盾を調節しようとする試みである。

 (8) エネルギーメジャーがA株市場に復帰 エネルギー株が大躍進

 中国神華、中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)が中国A株市場に復帰し、株式市場においてエネルギー株は金融、不動産株の絶対的地位に挑戦する主流銘柄になった。

 (9) エネルギー関連の立法作業が進展 省資源が基本国策に

 改正省エネルギー法が10月28日、全人代常務委員会で可決された。2008年4月1日から施行される。同法は、「省資源は我が国の基本国策である。国家は節約と開発を並行して進め、節約を首位に置いたエネルギー発展戦略を実施する」と規定している。また、12月1日、国家エネルギー指導小組弁公室は「エネルギー法(意見募集版)」を公表した。中国のエネルギー戦略全般に重大な影響を及ぼす法案が初めて姿を現し、エネルギー法の起草作業も新たな段階に進んだ。

 (10) 電力設備容量が7億kWを突破 電力事業は「大型ユニットの時代」へ

 12月29日、国電泰州発電所の100万kW超々臨界ユニットが運転を開始して国電集団の設備容量は6,000万kWを突破した。これにより、5大発電集団のうち、6,000万kW以上の設備容量を擁する企業は4社に達した。2007年末、全国の電力設備容量は7億kWの大台に乗り、世界第2位。5年間で増えた電力設備容量はそれまでの52年間の合計にほぼ等しい。2007年は、電力大手企業が容量の拡大を加速する一方、政府はエネルギー消費と汚染排出の大きい小型火力発電の閉鎖に大鉈を振るった。クリーンで高効率の大型ユニットが登場し、電力事業は「大型ユニットの時代」へ向け、歩みを加速した。

 (経済参考報 1月8日)

 ●…馬ヘンに華