税関統計によると、2014年1〜6月の中国の石炭輸入総量は1.63億トン、前年同期比2.6％増で、伸び率は鈍化した。

　炭種別では、伸び率が最も高かったのは褐炭で、輸入量は3,657万トン、前年同期比21.5％増になった。瀝青炭の輸入量は7,546万トン、前年同期比4.7％増になった。褐炭も含む一般炭とは対照的に、原料炭と無煙炭の輸入量は前年同期より減少し、特に原料炭の輸入量は3,104万トン、前年同期比12.2％減になった。無煙炭の輸入量は1,959万トン、7.1％減。

　石炭は依然として供給過剰にであるが、輸入炭は品質と価格面で優位にあることや一部の輸入業者が輸入量を拡大したこと、さらに輸入業者が7月の褐炭輸入制限措置を懸念して第2四半期の輸入量を大幅に増やしたことなどが重なって、褐炭を含む一般炭の輸入量は26.2％もの大幅な増加になった。

　一方、原料炭と無煙炭の輸入が縮小したのは、今年上半期の鋼材市場の供給過剰や価格の下落による。

　横琴石炭交易センターの見方によると、国産炭の価格の下落が続いているため、輸入炭の従来の価格上の優位は深刻な打撃を被っている。加えて、石炭を輸入する税関、埠頭、検査検疫等の各種費用や時間的コストの問題、輸入炭に対する制限措置のため、下半期の輸入量の伸び率は昨年に比べ若干下がることになる。

　（和訊網 8月1日）